赤ちゃんがずりばいを始めると、その動きの可愛らしさに目を奪われる一方で、「良く見ると片足しか使っていないけれど大丈夫かな?」と不安に思うかたもいますよね。赤ちゃんの発達には個人差があり、ずりばいの仕方もさまざまです。しかし、片足だけで進む動きが長く続くと気になりますよね。
この記事では、ずりばいで片足しか使わない場合に考えられる理由や発達の特徴、家庭でできるサポート方法についてわかりやすく解説します。赤ちゃんの成長過程を理解するために、一緒に確認していきましょう。
※2025年9月16日時点の情報です。
ずりばいで片足だけを使うのはどういう状況?
赤ちゃんの移動の第一歩として見られるずりばいは、寝返りの次に出てくる発達の段階です。両腕や両足を使って体を前に進めるのが一般的ですが、実際には片足を引きずるように使わなかったり、左右のどちらかの足ばかりを使って移動する赤ちゃんも少なくありません。
ずりばいとはどんな動き?
ずりばいとは、腕や足を地面に押しつけて体を前に進める動作です。ハイハイのように膝を持ち上げてはいませんが、床に対して体をずらしながら進むため「ずりばい」と呼ばれます。この時期は筋肉やバランスの発達途中で、移動の仕方は赤ちゃんによって異なります。
片足ずりばいの特徴
片足だけを使ったずりばいでは、片方の足を曲げて床を蹴り、もう片方は伸ばしたまま引きずるような姿勢が多く見られます。特定の方向に進みやすかったり、片側の動きが目立つのが特徴です。保護者から見ると「片足だけで本当に大丈夫?」と不安になる姿ですが、発達の段階ではよく見られる一時的な動きの一つです。
よくある観察例
たとえば、右足で力強く蹴りながら左足をあまり動かさずに進む赤ちゃんや、両足を使っているものの片側の力が弱いように見える赤ちゃんがいます。これらは発達途上での個性の一つと考えられ、すぐに異常と判断する必要はありません。ただし、この状態が長く続く場合や他の動作にも左右差が見られる場合には、注意して観察していくことが大切です。
片足ずりばいの原因と考えられる要素
赤ちゃんがずりばいで片足しか使わない場合、いくつかの要因が考えられます。発達の個性として見られることが多いですが、仕組みを理解すると安心して見守ることができます。ここでは代表的な原因を紹介します。
原因①筋肉や体の使い方の偏り
赤ちゃんはまだ筋肉の発達が未熟で、左右の力の差が出やすい時期です。片方の足に力が入りやすいと、もう一方の足をあまり使わずに移動することがあります。特に、寝返りやお座りのときにどちらかに偏って体を動かしていた赤ちゃんは、ずりばいでも同じ傾向が出やすいといわれています。
原因②利き足の影響
大人に利き手があるように、赤ちゃんにも「利き足」のような傾向が現れることがあります。使いやすい方の足を自然に優先して蹴り出し、もう片方は補助的な動きにとどまる場合があります。これは発達の過程でよく見られる現象で、多くは成長とともにバランスが整っていきます。
原因③床環境や姿勢による違い
赤ちゃんが動く環境によっても、片足ずりばいは見られます。フローリングなど滑りやすい床では片足で力強く蹴る方が進みやすく、結果的に一方の足だけを多く使うことがあります。また、衣服の滑りやすさやマットの硬さによっても動き方に差が出ることがあります。
ずりばいと発達の特徴と経過
ずりばいで片足しか使わない姿は、保護者にとって気になるものですが、発達の流れを知っておくと落ち着いて見守ることができます。赤ちゃんの成長は直線的ではなく、途中に多様な動き方が見られるのが特徴です。
赤ちゃんの動きには多様性がある
ずりばいには両足を交互に使うタイプや、腕の力だけで進むタイプ、片足を伸ばしたまま使わないタイプなど、さまざまなパターンがあります。どれも発達過程でよく見られる動き方であり、必ずしも異常を示すわけではありません。
片足ずりばいから歩行へつながるケース
片足だけを使って移動していても、成長とともに筋力やバランスが整い、自然に両足を使ったハイハイへ移行することがあります。やがてつかまり立ちや歩行に発展するため、一時的な片足ずりばいは心配しすぎる必要はありません。
両足を使うようになる自然な流れ
発達が進むにつれて、赤ちゃんは遊びや環境を通して体の動かし方を学びます。例えば、おもちゃを追いかけて方向転換する経験を重ねると、片方だけでなく両足を交互に使うようになることがあります。このように、片足ずりばいは一過性の動きとして現れる場合が多いです。
片足ずりばいで受診を検討すべきケース
片足ずりばいは発達の個性としてよく見られる動きですが、中には専門機関に相談した方がよいケースもあります。赤ちゃんの成長は早い段階での対応が安心につながるため、次のような様子が見られる場合は小児科や発達相談窓口に相談するとよいでしょう。
左右差が極端に強い場合
片足だけを使う姿勢が数か月続き、反対の足をほとんど動かさない場合は注意が必要です。左右の筋力や可動域に大きな差があると、今後の動きの発達に影響する可能性があるため、医師や専門家に確認してもらうことが勧められます。
痛みや嫌がる様子がある場合
赤ちゃんがずりばいをする際に泣いたり、特定の足を触ると強く嫌がる場合は、関節や筋肉に違和感がある可能性があります。繰り返し同じ反応が見られるときは、早めに医療機関で相談しましょう。
長期間片足のみの動きが続く場合
多くの赤ちゃんは数週間から数か月で動きのバリエーションが増えていきます。しかし、長期にわたって片足ずりばいが改善しない場合や、ハイハイ・つかまり立ちなど次の発達段階に進みにくい様子が見られるときは、かかりつけ医に相談してみましょう。
家庭でできるサポート方法
赤ちゃんがずりばいで片足しか使わないときは、無理に直そうとするのではなく、日常の中で自然に両足を動かしやすい環境を整えることが大切です。保護者ができるサポートの工夫を紹介します。
遊び方の工夫で体の使い方を広げる
赤ちゃんの目の前におもちゃを少し遠くに置き、「とりたい」という気持ちを引き出すと、足を使った前進につながります。おもちゃの位置を左右に変えると、片足だけでなく両足を使った移動を促しやすくなります。
両足を使いやすい姿勢をつくる
赤ちゃんを仰向けにして足を軽く動かしてあげたり、うつ伏せの姿勢で両足がしっかり床に触れるように補助することで、左右の足を均等に使う感覚が育ちます。毎日の遊びの中に取り入れるだけでも効果があります。
環境設定を整える
床が硬すぎると片足に頼った動きになりやすいため、クッション性のあるマットを敷くとよいでしょう。また、自由に動けるスペースを確保することで、赤ちゃんが自分のペースで体を動かせるようになります。
家庭で使えるサポートアイテム5選
赤ちゃんがずりばいで片足しか使わないときは、自然に両足を動かしやすい環境づくりが大切です。ここでは家庭で活用しやすいアイテムを紹介します。
サイズ:180×200cm、160×200cm、140×200cm、120×160cm、120×70cm
カラー:クリーム、グレー、ホワイト
popomi(ポポミ)「メッシュ ベビーサークル」のベビーサークルは保育士監修で設計されており、広々としたスペースで赤ちゃんが自由に動けます。メッシュ素材で視界が確保できるため、横からでも見守りやすい点が特徴です。片足だけでずりばいをしている赤ちゃんも、この広さがあれば方向転換や両足を使った移動に挑戦しやすくなります。サークルの下には吸盤が付いているのでズレにくく、動きの練習に集中できる環境を整えやすいアイテムです。
サイズ:120×120cm、140×140cm、140×200cm、140×211.5cm、211.5×211.5cm、211×139.5cm、139×67.4cm
カラー:バーチベージュ、ホワイト
DoriDoriの「ベビーサークルバーチ」は、木製のデザインで部屋になじみやすく、扉付きで出入りが便利です。しっかりと囲まれたスペースの中で、赤ちゃんは安全に体を動かすことができます。ずりばいで片足しか使わない赤ちゃんでも、サークル内でおもちゃを追いかけるうちに、自然に両足を使ったバランスの良い動きが促されます。ベビーゲートやフェンスとしても使えて、デザイン性と機能性を兼ね備えたアイテムです。
対象年齢:3か月~
サイズ:180*50cm、収納サイズ:42*34*5cm、重量:0.65kg
iKingの「トンネルおもちゃ」は、赤ちゃんがくぐったり出たりしながら全身を使って遊べる室内遊具です。トンネルを進むときに体をひねったり両足を使ったりするため、片足に偏ったずりばいからバランスの良い動きへと自然に導かれます。通気性のあるメッシュ素材で快適に遊べるうえ、折り畳んで収納できるため、室内外の両方で取り入れやすいのが魅力です。
対象年齢:3か月~
サイズ:6.1 x 12.9 x 3 cm
Bright Startsの「バーベル・ラトル」は、軽量で握りやすく、音が鳴るため赤ちゃんの興味を引きやすいおもちゃです。赤ちゃんの少し前方に置くと「取りたい」という気持ちから前進の動きが生まれ、両足を交互に使うきっかけになります。片足ずりばいの赤ちゃんにとって、遊びながら体の使い方を広げられるアイテムとして役立ちます。
対象年齢:6か月~
サイズ:40.6 x 21.6 x 21.6 cm
Thremhooの「クロール&ウォーキング」は、転がすとスパンコールが光って赤ちゃんの興味を強く引きます。大きな筒状の形を転がして追いかける動作は、両足を使った移動を促しやすい遊びです。ずりばいで片足しか使わない赤ちゃんも、自然に両足を交互に動かす練習になります。光と動きの刺激が加わることで、楽しく発達をサポートできるアイテムです。
まとめ|ずりばいで片足しか使わない赤ちゃんへの理解と対応
赤ちゃんがずりばいで片足しか使わない姿は、発達の個性としてよく見られます。筋肉の発達の偏りや利き足の影響、床環境などが関係していることも多く、成長とともに両足を使った動きへ移行するケースも多くあります。
一方で、左右差が極端に強い、動作に痛みや嫌がる様子がある、長期間改善が見られないといった場合は、早めに小児科や専門機関に相談することが大切です。
家庭では、おもちゃの配置を工夫したり、プレイマットやサークルなどを取り入れて安全に動ける環境を整えることで、赤ちゃんが自然に両足を使いやすくなります。片足ずりばいは成長の一歩として捉え、赤ちゃんのペースを尊重しながら支えていきましょう。
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▼参考文献
ベビーカレンダー.“【医師監修】シャフリングベビーとは?特徴や原因、診断と治療について”.https://baby-calendar.jp/knowledge/baby/1359,(参照 2025-09-16)
pigeon.info.“片手片足ずり這い どうやってハイハイに移行するの?”.https://pigeon.info/soudan/soudan-30550.html,(参照 2025-09-16)