「なぜ木のおもちゃがいいのか?」
「木のおもちゃはどうやって選べば良い?」
このように、子供に木のおもちゃを与えたいけれど、どのような影響があるかわからないと悩んでいるかたもいるのではないでしょうか。
木のおもちゃは、素材の質感や手に伝わる感触が特徴です。0歳期は月齢で発達段階が大きく変わるため、対象年齢や形状、安全基準を確認したうえで選ぶことが重要です。
この記事では、0歳向けに木のおもちゃのメリットと選び方を整理し、月齢の目安とともにおもちゃを紹介します。お手入れの基本もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
※2025年10月31日時点の情報です。
木のおもちゃが0歳に与える影響
木のおもちゃは、素材そのもののあたたかみや香りを感じられる点が特徴です。「木に親しみながら心の成長を育てる」という考え方から生まれた「木育(もくいく)」という取り組みがあります。自然に触れる機会が少ない家庭でも、木製のおもちゃを通して木のぬくもりを感じられます。
精神的な落ち着きを促す
木は熱を伝えにくく、手に取るとやわらかな温もりを感じられます。そのため、冷たい素材と比べて赤ちゃんが触れたときの刺激が穏やかで、落ち着いて遊びやすい環境をつくれます。さらに木の表面のなめらかさややさしい音は、赤ちゃんが「落ち着く感覚」を覚えるきっかけにもなります。同じ動きをくり返すことで安心感が生まれます。心や体の発達が著しい0歳の時期に、安心して触れられる素材で遊ぶことは、情緒の安定を支える要素の一つです。
感覚や手先の発達を助ける
木のおもちゃは、形や大きさ、触り心地の違いを通して五感を刺激します。つみきやラトルのようなおもちゃで「握る」「振る」「目で追う」といった動きを繰り返すことは、指先の使い方を覚えたり、物を操作する感覚を養ったりするのに役立ちます。日常の遊びのなかでこうした経験を重ねることが、脳や体の発達につながります。
0歳が遊びやすい木のおもちゃの選び方
0歳のうちは、手足の動きや感覚がぐんぐん発達する時期です。だからこそ、おもちゃ選びでは月齢に合った形や素材、安全に遊べるかどうかを意識することが大切です。木のおもちゃは温かみがあり、長く使えるのが魅力ですが、どれを選ぶかで遊び方や発達への刺激も変わります。ここでは、0歳の月齢ごとに選びやすいポイントと、安全に遊ぶためのヒントを紹介します。
月齢に合わせて楽しめるおもちゃを選ぼう
0歳といっても、できることや興味の持ち方は月齢によって変わります。生後0〜6か月ごろは、音や動きを楽しめるラトルや、目で追えるモビールなどがぴったり。生後6〜12か月ごろになると、つかむ力や好奇心が育ってくるため、つみきや型はめ、押して動かせるプルトイのように、手先をたくさん使うおもちゃを用意してみましょう。
子供によって成長のスピードはそれぞれ違うため、対象年齢の目安を参考にしつつ、興味を持って手を伸ばしたおもちゃで遊ばせてあげることが大切です。
安心して遊べる木のおもちゃを選ぶために
おもちゃを選ぶときは、素材や形の安全性をしっかり確認しましょう。0歳児におもちゃを渡すときには、角が丸く削られているか、塗料や接着剤が安全なものかどうかをチェックすることが大切です。
STマークやCEマークのついたおもちゃは、安全性を確かめる際の目安になります。STマークは日本玩具協会が定める基準に基づいて検査されたおもちゃに付けられ、CEマークはヨーロッパの安全基準を満たしていることを示しています。
また、遊ぶときは大人がそばで見守りながら、子供が安心して木のおもちゃに触れられる時間をつくっていきましょう。


温かみがある0歳向け木のおもちゃおすすめ7選
木のおもちゃは、手ざわりのやさしさや自然素材ならではのぬくもりが魅力です。0歳のうちは、見て・触って・音を感じることで感覚が育っていく時期。シンプルな形や自然な色合いのおもちゃでも、赤ちゃんにとっては新しい発見の連続です。
ここでは、0歳の子供が楽しみながら遊べる木のおもちゃを紹介します。どれも素材や安全性に配慮され、家庭で取り入れやすいものをまとめています。
対象年齢:3か月~
「木のおもちゃ ラトル FAVA(ファーヴァ) NATURAL」は、福島県の木工職人が丁寧に仕上げた木製のラトルです。やわらかな曲線が手になじみ、生後3か月ごろの赤ちゃんでも握りやすい形です。中には3つの木の球が入っており、傾けると軽やかな音を立てながら転がります。木の自然な音色を感じることで、赤ちゃんの聴覚や好奇心をやさしく刺激します。インテリアにも調和するシンプルなデザインです。
「ドリオ(naef Dolio)」は、ぶどうの房のように連なる10個の木の球が特徴のラトルです。指でつまんだり、引っ張ったりすることで、木と木が触れ合う柔らかな音を楽しめます。ヨーロッパの安全基準に適合しており、素材や塗料にも十分な配慮がされています。色と形のバランスが美しく、手に取るたびに新しい感触を楽しめるおもちゃです。音・触感・色の変化を通して感覚を促します。
「リングリィリング(naef Ringli-ring)」は、カエデ材を使用したリング型の木製ガラガラです。大きな輪に4つの小さなリングが付いており、振ると木がぶつかる軽やかな音が響きます。約30グラムと軽量で、まだ力が弱い赤ちゃんでも持ちやすい設計です。自然由来の着色料を使って仕上げられており、口に触れる場面も想定した設計です。はじめての木のおもちゃとしても取り入れやすい一品です。
「森のコロコロ」は、日本の職人が一つひとつ手磨きで仕上げた木製ラトルです。角が丸く加工されており、0歳の赤ちゃんの小さな手にも持たせやすい形です。転がすと中の木の球が「コロコロ」と優しい音を奏で、振ると軽やかな音が響きます。手で握ったり動かしたりする感覚が楽しく、自然に指先の感覚を育てます。木のぬくもりをしっかり感じられる、シンプルで温かみのあるおもちゃです。
対象年齢:6か月~
主な素材:木材
「ビーズレインドロップス」は、透明な筒の中でビーズが転がり、雨音のようなやわらかい響きを楽しめる木製ラトルです。振る・傾けるなどの動作で音が変化し、聴覚を刺激します。手に取って動かすことで、手首や腕の動きを自然に促すこともできます。天然木とプラスチックを使って作られており、水洗いは避けて乾いた布でお手入れするのがおすすめです。見た目もナチュラルで、穏やかな雰囲気になじみます。
対象年齢:10か月~
サイズ:18 x 18 x 4.5 cm
個数:12個
「五感つみき」は、ゴムの木を使用したつみきセットで、視覚・聴覚・嗅覚・触覚など、五感を刺激する工夫が詰まっています。果物の香りがするブロックや、ビーズが動くつみきなど、ピースごとに異なるしかけが楽しめます。角を丸く加工しているため小さな手でも持ちやすく、大きめのサイズで誤飲の心配が少ない点も魅力です。遊びながら自然に感覚を育てられる知育積み木です。
対象年齢:0か月~
サイズ:10×10×4cm
「スピニングトップ ウィズ パール」は、カラフルなビーズをつなげたコマ型のラトルです。指で弾くとくるくる回り、動きと色の変化を楽しめます。回転する渦巻き模様は視覚の刺激にもなり、赤ちゃんの興味を引きやすいデザインです。安全性に配慮した塗料で仕上げられており、鮮やかな色合いを楽しめます。見た目の楽しさと手で動かす感覚が両立した、長く使える木のおもちゃです。
木のおもちゃの注意点やデメリット
木のおもちゃは、手ざわりのあたたかさや感覚の刺激など、子供の発達に良い面が多くあります。けれども、使い方によっては注意が必要な点もあります。木製ならではの特徴を知っておくことで、安全に、そして長く使い続けることができます。ここでは、遊ぶときに気をつけたいポイントを紹介します。
重さに注意する
木のおもちゃは、種類によっては少し重みがあります。プラスチック製に比べてしっかりした作りのものが多く、その分丈夫ですが、赤ちゃんが持つには負担になる場合もあります。特にまだ力の加減が難しい時期は、落としたときにけがをするおそれもあるため、遊ぶときは大人がそばで見守るようにしましょう。軽めの素材や持ちやすい形のおもちゃを選ぶことで、赤ちゃんも遊びやすくなります。
水分や湿気に気をつける
木のおもちゃは、水にぬれるとカビやひび割れの原因になることがあります。汚れたときは水洗いせず、乾いた布や固く絞ったタオルでやさしく拭き取りましょう。そのあと風通しの良い場所でしっかり乾かすのがポイントです。
赤ちゃんはおもちゃを口に入れたり舐めたりすることがあります。遊んだあとにぬれたままにしておくと不衛生になりやすいため、しっかり乾かしてから収納するようにしましょう。日々のお手入れを心がけることで、木の風合いを長く楽しめます。
木のおもちゃを長持ちさせるお手入れ方法
木のおもちゃは、自然のぬくもりややさしい手ざわりが魅力です。長く大切に使うためには、日々のお手入れが欠かせません。特に0歳の赤ちゃんはおもちゃを口に入れることも多いため、清潔を保ちつつ、木の状態を整えることが大切です。湿気をためないように心がけるだけでも、木の美しさや香りを長く楽しむことができます。ここでは、家庭でできるお手入れの基本を紹介します。
やさしく拭き取るお手入れ方法
木のおもちゃの表面についたほこりや軽い汚れは、やわらかい布やブラシでやさしく取り除きましょう。落ちにくい汚れがあるときは、お湯を含ませたタオルを固く絞ってから拭くのがおすすめです。拭いたあとは、風通しの良い場所で自然に乾かします。急に乾かそうと暖房器具や直射日光を使うと、ひび割れの原因になることがあります。木の呼吸を妨げないよう、ゆっくりと乾かしてあげることが長持ちの秘訣です。さらに汚れが気になるときは、アルコールを含まない除菌シートで軽く拭く方法もあります。強い薬剤は木の表面を傷めることがあるため、やさしい成分のものを選ぶと木地を保ちやすいです。
黒ずみが出たときはどうする?
長く使っていると、表面に黒ずみが出てくることがあります。そんなときは、紙やすりで表面を軽くなでるように磨くときれいになります。磨いたあとは、粉を乾いた布でしっかり拭き取りましょう。着色された木のおもちゃの場合は、塗装がはがれるおそれがあるため、やすりがけは避けるのが安心です。気になる部分だけをやさしく整えるようにすると、木の質感を保ちながら清潔に使えます。
壊れたときの直し方
遊んでいるうちに少し欠けてしまった場合は、軽い破損なら木工用接着剤で補修できます。壊れた部分の汚れを落とし、接着剤を爪楊枝などで均等に広げて軽く押さえます。このとき、ボンドの量が少なすぎると、粘着力が弱まるので注意が必要です。はみ出た接着剤はすぐに拭き取り、完全に乾くまで触れないようにしましょう。
ただし、補修した部分を赤ちゃんが口に入れてしまうのは心配ですよね。その場合は、完全に乾いてから数日おき、乾燥状態を確認してから遊ばせると安心です。心配なときは補修後のおもちゃを「飾る用」として使い、日常の遊びには新しいおもちゃを用意するのも一つの方法です。
木のおもちゃは修理しながら長く使えるのが魅力ですが、赤ちゃんの安全を最優先に、無理せず使い分けていきましょう。
まとめ|0歳の発達に合わせた木のおもちゃの選び方とお手入れのポイント
木のおもちゃは、自然素材ならではのぬくもりと手ざわりが魅力です。0歳の赤ちゃんは、見る・触れる・音を感じるといった五感を通して世界を知っていきます。そのため、木のやさしい質感は赤ちゃんに安心感を与え、遊びながら心と体の発達をゆっくりと支えてくれます。
おもちゃを選ぶときは、発達段階に合わせて遊び方を変えられるものを意識してみましょう。生後まもない時期は、軽くて握りやすいラトルやモビールなど、目で見て楽しめるおもちゃがおすすめです。手の動きが増えてきたら、つみきやプルトイのように、触って形を確かめられるおもちゃを取り入れると興味が広がります。対象年齢表示も目安にしながら、子供の様子を見て選んであげることが大切です。
木のおもちゃは、長く使える反面、お手入れにも少し工夫が必要です。湿気がこもるとカビやひび割れの原因になるため、水洗いは避け、やわらかい布で汚れを拭き取りましょう。乾いた風に当てて自然に乾燥させると、木の風合いを損なわずに清潔を保てます。
おもちゃを介して一緒に遊ぶ時間は、赤ちゃんにとって「安心できるひととき」になります。木のやさしい感触を共有しながら、親子で過ごす時間そのものが、信頼関係や愛着を育む大切な機会です。日々の遊びの中に、木のぬくもりを感じる時間を取り入れてみてください。
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参考文献
北海道ひまわりの北竜町 明るい農法.“発育・発達の様子 【発達の目安】”.http://www.town.hokuryu.hokkaido.jp/pdf/sukusuku/5.pdf,(参照 2025-10-31)
林野庁.“木育”.https://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/kidukai/mokuiku.html,(参照 2025-10-31)
ポプリの森.“木のおもちゃのお手入れ”.https://www.popuri-no-mori.com/hpgen/HPB/entries/26.html,(参照 2025-10-31)







