冬をテーマにした絵本には、白い景色の美しさや家の中のあたたかさ、季節の行事など、この時期ならではの魅力が丁寧に描かれています。物語を通して季節の変化に気付いたり、家の中での時間を心地よく感じたりすることがあり、子供の情緒にも良い影響を与えてくれます。親子の読み聞かせが深まりやすいのも、冬の絵本の大きな特徴です。
この記事では、雪の情景や冬の自然、家族のぬくもり、季節行事などをテーマに、冬に読みたいおすすめの絵本を幅広くまとめています。冬の読み聞かせ時間がもっと豊かになるきっかけとなれるように、おすすめ作品を掲載していますので、ぜひ参考にしてください。
※2025年12月2日時点の情報です。
冬という季節に絵本が合う理由
冬は家の中で過ごす時間が増え、親子で落ち着いて向き合える季節です。外の寒さが続くと外遊びの機会が減り、室内で静かに過ごす時間が自然と長くなります。こうした冬ならではの環境は、絵本を読むのにちょうど良い雰囲気をつくり、物語の世界へ入り込みやすくする働きがあります。白い息や冷たい空気、空の色の変化など、冬は生活の中に季節を実感できる瞬間が多く、絵本で描かれる世界と結びつきやすい点も特徴です。
冬は落ち着いた時間が生まれやすい
冬は日が短く、夕方が早く訪れます。外が暗くなると家の中の空気も自然と静かになり、余計な刺激が少なくなります。こうした状況では、絵本の言葉や絵に注意が向きやすくなり、物語に集中しやすい環境が整います。明るくにぎやかな季節とは異なり、冬の静けさは落ち着いた読み聞かせの時間をつくりやすい点が魅力です。
また、冬は五感で季節を感じる機会が多くあります。白い息が見えたり、風の冷たさを感じたり、暖かい部屋にほっとしたりする瞬間は、絵本に描かれる冬の情景と自然に重なります。生活で実際に感じていることと物語がつながると、内容を理解しやすくなるきっかけになり、絵本の世界をより身近に感じやすくなります。
冬の景色は季節に気付くきっかけになる
冬は空の色や気温、植物の様子などがくっきり変化しやすい季節です。こうした変化を感じ取ることは、生活への興味や観察力につながります。雪や霜、暖かい部屋の様子など、日常の中で目にする冬の特徴が絵本にも登場するため、物語と身近な経験が結びつきやすくなります。
絵本を読む中で「見たことがある場面だ」と感じられると、内容に親しみが生まれやすくなり、季節そのものへの興味も広がります。冬の絵本には、その季節ならではの気付きを促す要素が多く含まれており、親子で季節を楽しむきっかけになる点が魅力です。
冬の情景をたっぷり味わえる絵本5選
冬には、冷たい空気や白い息、早く訪れる夕方など、季節ならではの景色や空気感があります。こうした冬の日常は、絵本の世界と結びつきやすく、物語をより身近に感じられるきっかけになります。ここからは、冬の情景をていねいに描いた絵本を集めました。雪の日のワクワクや冬の朝のひんやりした空気、家の中のあたたかさなど、さまざまな冬の世界が感じられる作品ばかりです。冬の読み聞かせに取り入れることで、季節を楽しむ時間がより豊かになります。
雪の日の楽しさが伝わる一冊
対象年齢:2歳~
サイズ:直径60×高さ35cm
ページ:31ページ
「ねずみくんとゆきだるま」は、雪が積もった冬の日に、ねずみくんが雪だるまを作ったり、雪で遊んだりする様子を描いた絵本です。真っ白な雪景色とねずみくんや他の動物たちの動きが印象的で、冬の空気の冷たさや、雪で遊ぶ楽しさが絵から自然と伝わります。雪の日のワクワク感を感じられる構成のため、冬の読み聞かせに取り入れたい一冊です。シリーズらしい親しみやすさもあり、初めて冬の絵本に触れる子供にも向いています。
冬の森に訪れるワクワク感を味わえる物語
対象年齢:3歳~
サイズ:19.7 x 0.7 x 26.8 cm
ページ:28ページ
「ぐりとぐらのおきゃくさま」は、雪の積もる森で遊んでいたぐりとぐらがおきゃくさまの足あとを見つけ、その足あとをたどるところから始まる物語です。雪の上に残された大きな足あとや、家の中のあたたかい雰囲気が丁寧に描かれており、冬の静けさと期待感の両方を楽しめる内容です。ラストでは、誰がおきゃくさまだったのかが明らかになり、季節の訪れを感じる印象的な展開になっています。冬に読みたいシリーズ作品として、長く親しまれている一冊です。
冬の朝の空気をたっぷり味わえる絵本
サイズ:16.8 x 0.8 x 13.2 cm
ページ:32ページ
「バムとケロのさむいあさ」は、寒い冬の日の朝にバムとケロが外へ出かける場面から始まる物語です。池が凍っているかもしれない、という期待感と、冬の外の空気感がページ全体から伝わります。シリーズならではの緻密な絵が魅力で、細かな描写の中に冬ならではの発見が散りばめられています。バムとケロの掛け合いやユーモラスな展開も楽しく、冬の生活をより身近に感じられる絵本です。
写真で冬の自然のふしぎに触れられる本
対象年齢:5歳~
サイズ:26.5 x 0.9 x 20.8 cm
ページ:36ページ
「おかしなゆき ふしぎなこおり」は、雪や氷の姿を写真で紹介する絵本です。雪の結晶や氷の形など、普段じっくり見られない自然のふしぎを鮮明な写真で知ることができ、理科的な視点も育てられます。文章量が多すぎず、写真を中心に冬の自然の魅力を伝えているため、小学生まで幅広く楽しめる内容です。冬の天気や水の変化など、身近な現象を科学の視点で見るきっかけにもつながります。物語形式の絵本とは違った形で冬の自然に触れられる一冊です。
冬の夜の静けさを味わえる幻想的な物語
対象年齢:5歳~
ページ:32ページ
「月夜のみみずく」は、冬の夜を舞台に、みみずくを探す女の子と父親の姿を描いた幻想的な絵本です。雪が積もった森や月明かりに照らされた夜の風景が美しく、静けさの中にある自然の存在感が丁寧に表現されています。言葉選びが落ち着いており、読み終わりに余韻が残る作品です。冬の夜ならではの深い空気感を味わえるため、読み聞かせの時間にぴったりの一冊です。
冬の日常を楽しめる絵本4選
冬は、手袋をしたりセーターを着たりと、身近な生活の中に季節の変化がはっきりあらわれる時期です。外へ出ると空気がひんやりと冷たく、家の中ではあたたかさにほっとするなど、日常の中に小さな発見が増えていきます。こうした冬ならではの体験が描かれている絵本は、子供が季節を身近に感じやすく、読み聞かせの時間にも取り入れやすい特徴があります。ここからは、冬の身支度、遊び、ちょっとしたドキドキなど、日常の中に季節の楽しさが感じられる絵本を掲載しています。
落とし物からはじまる冬のおはなし
「てぶくろ」は、雪の中に落ちていた手袋を動物たちが次々に見つけ、「入れて」と集まってくる展開が楽しい絵本です。外は寒いのに、手袋の中はぎゅうぎゅうに詰まったあたたかい空間になっていき、冬ならではの寒さとぬくもりの対比が印象に残ります。動物たちが増えていく場面はユーモアがあり、読み聞かせでも盛り上がりやすい内容です。雪の森の雰囲気が丁寧に描かれているため、冬を感じながら楽しめる一冊です。
冬の身支度がテーマのユーモア絵本
対象年齢:4歳~
サイズ:21.5 x 0.8 x 30 cm
ページ:32ページ
「ハリーのセーター」は、犬のハリーが新しくもらったセーターをどうしても着たくなくて、いろいろな方法で脱ごうとする姿が描かれた物語です。ハリーのバラの模様のセーターをめぐって、気持ちが揺れる様子がユーモラスに表現されています。ハリーの表情や行動の細かな描写が魅力で、読み進めるほど思わずくすっとしてしまう場面が続きます。冬の身支度という日常的なテーマが中心のため、季節の変化を子供と共有しやすい絵本です。
冬の夜に出会うちょっと不思議なお話(ふゆのおばけ)
「ふゆのおばけ」は、冬の夜を背景に、おばけたちと雪遊びをするという少し不思議で楽しい物語です。貼り絵で描かれたせなけいこさんの世界観が生きており、雪の冷たさや夜の静けさが絵から自然と伝わります。雪女や雪の妖怪など冬ならではの登場人物が出てくるため、季節の雰囲気を感じやすい構成になっています。怖いだけでなく、どこかユーモアのある展開で、小さな子供でも楽しめる一冊です。
冬の遊びをテーマにしたテンポの良い物語
「おしくら・まんじゅう」は、紅白まんじゅうたちが、おしくらまんじゅうを始めるというユーモラスな絵本です。押されたり、ぎゅーっと詰まったり、次々と友だちが加わったりと、テンポの良い展開が続き、読み聞かせでもリズムよく楽しめる内容です。寒い冬に体を動かして遊ぶ様子がテーマになっており、季節を元気に楽しむ雰囲気が伝わります。シンプルな言葉の繰り返しが心地よく、子供が口ずさみたくなる絵本です。
冬の行事を楽しめる絵本5選
冬は、クリスマスから節分まで季節の移り変わりを感じられる行事が多く、家庭でも園でも子供と一緒に楽しみやすい時期です。行事をテーマにした絵本は、季節ならではの体験に親しむ手助けになり、子供の「なんで?」「どうして?」という気持ちにも自然につながります。このブロックでは、12月・1月・2月にかけて続く冬の主な行事を題材にした絵本を掲載します。
クリスマスの喜びを感じられる一冊
対象年齢:3歳~
サイズ:14.8 x 0.5 x 21 cm
ページ数:10ページ
「サンタさんありがとう」は、クリスマスにサンタさんが届けてくれる特別な時間を描いた絵本です。プレゼントを受け取るときの気持ちや、その瞬間に広がるあたたかい空気感が丁寧に表現されています。クリスマスの朝を迎える子供のわくわくした感情が伝わりやすく、冬のはじめに読みたい一冊です。
年越しの雰囲気が伝わる冬の物語
対象年齢:3歳~
サイズ:22 x 0.9 x 26.5 cm
ページ:36ページ
「くまのこの としこし」は、大みそかから新年を迎えるまでの時間を、くまの子の視点で描いた作品です。大掃除をしたり、家族で過ごしたりと、年末ならではの過ごし方が自然に盛り込まれています。季節と生活がつながる内容になっており、年越しをどのように迎えるかを子供と共有しやすい絵本です。
にぎやかなお正月を楽しめる絵本
「十二支のしんねんかい」は、十二支の動物たちが集まり、新しい年を祝う様子を描いた絵本です。それぞれの動物が持つ特徴が物語の中で活かされており、お正月のにぎやかさが伝わる構成です。干支を知るきっかけにもつながり、お正月ならではの雰囲気を親子で楽しめる一冊です。
新しい年のはじまりに触れられる絵本
対象年齢:3歳~
サイズ:20.7 x 22.2 x 1 cm
ページ:32ページ
「あけましておめでとう」は、羽子板やおせちなどお正月の文化が詰まった一冊です。あいさつや気持ちの切り替えに触れるきっかけづくりとして、お正月の時期に取り入れやすいです。日常の中にある季節の節目や家族のやりとりを描くシリーズとして知られ、本作も「新しい年を迎える場面」をテーマにしています。
節分の時期に読みたい行事の絵本
対象年齢:3歳~
サイズ:20.7 x 22.2 x 1 cm
ページ:32ページ
「おには うち!」は、節分という行事を園での生活になじませながら描いた作品です。豆をまく理由や「鬼」という存在への感じ方など、子供が抱きやすい疑問に寄り添い、自然な形で節分に親しめる内容になっています。園長先生や子供たちのやりとりから、人との関わり方や思いやりにも触れられ、行事を通して季節を感じたい時期に取り入れやすい一冊です。
冬のおうち時間を豊かにする読み聞かせ
冬は室内で過ごす時間が増え、絵本にゆっくり向き合える季節です。外が冷える分、家の中では落ち着いて過ごしやすく、親子で物語を共有しやすい環境が整います。また、雪や冬らしい情景をテーマにした絵本と相性が良く、季節を感じながら読み聞かせに取り組める点も冬ならではの魅力です。ここからは、冬のおうち時間を読み聞かせで豊かにするためのポイントを紹介します。
あたたかな空間で集中しやすい読み聞かせにするには
外の寒さとは対照的に、家の中のあたたかい環境は子供が落ち着いて絵本に向き合いやすい条件がそろっています。照明を少し柔らかくする、読むスピードを普段よりゆっくりにするなど、小さな工夫で物語への入り込みやすさが変わります。冬は静かな時間が作りやすいため、ページの絵や色使いを一緒に眺めるなど、絵本への興味を深める関わり方がしやすい季節です。
「いつもの1冊」を決めることで習慣づけにつながる
冬のおうち時間は、読み聞かせの習慣を作るきっかけにもなります。寝る前や午後の落ち着いた時間に読む絵本を決めると、毎日の中に自然と読書のリズムが生まれます。繰り返して読むことで、言葉や表現に親しむ姿も見られ、子供が物語を自分のペースで受け止めやすくなる点も冬の読み聞かせの特徴です。読んだあとに短い会話を加えると、感じたことを言葉にしやすくなります。
親子で寄り添う時間がつくりやすい季節
冬のおうち時間は、親子の距離が近づきやすい季節でもあります。ひざに座ったり、寄り添ったりしながら絵本を読むことで、安心感を育てる時間につながります。絵本を読みながら表情や反応を共有できるため、季節の変化だけでなく、子供の今の気持ちにも気づきやすくなります。冬の読み聞かせは、親子の関わりを丁寧に深められる貴重な時間です。
まとめ|冬の絵本おすすめを親子で楽しむために
冬は、雪景色や季節行事など、絵本を通して子供が季節に触れやすい題材が多くそろう時期です。外で過ごす時間が減る季節だからこそ、家の中でゆっくりと絵本に向き合い、物語をじっくり楽しめる点も冬ならではの魅力です。この記事で掲載している冬の絵本は、自然の描写、冬の日常、行事など、さまざまな角度から季節を感じられます。
親子で絵本を読む時間は、子供の気持ちの変化に気づいたり、会話のきっかけが生まれたりと、関わりを深める良い機会になります。冬の絵本を選ぶ際には、季節の雰囲気や子供の興味に合った作品を取り入れると、より読み聞かせがしやすくなります。冬の絵本おすすめを親子で楽しむ際の参考にしていただき、季節を感じながら過ごす時間づくりに役立ててください。
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