「中間反抗期に強く反発する子の特徴は?」
「外では良い子なのに、家では不機嫌な態度ばかり」
そんな変化に戸惑うかたもいるのではないでしょうか。それは第一反抗期と第二反抗期の間に訪れる「中間反抗期」かもしれません。この時期の子供は、友達との関係を重視しながらも、まだ親に甘えたい気持ちも残っています。そのため、距離を置きたくなる瞬間もありますが、ただほっとく対応は逆効果になることも。
この記事では、中間反抗期の特徴やほっとく対応が有効なケース、逆効果になるケース、そして寄り添うための具体的な方法を解説します。ぜひ参考にしてください。
※2025年8月13日時点の情報です。
中間反抗期とは?特徴と時期
中間反抗期とは、第一反抗期(2〜3歳頃)と第二反抗期(思春期)の間に訪れる時期で、小学校低学年から中学年ごろに見られます。一般的には5歳頃から10歳頃までの間に1〜2年程度続きますが、時期や期間には個人差があります。この時期は「ギャングエイジ」と呼ばれることもあり、友達や仲間との関係を優先する一方で、親への甘えも残っています。その葛藤が、反抗的な言動として表れるのが特徴です。
中間反抗期に多い行動
- 親との約束より友達との約束を優先する
- 注意されるとすぐ口答えする
- 外では良い子でも家では不機嫌な態度になる
- 論理的思考が芽生え、自分の意見を強く主張する
これらは自立心や社会性を伸ばすための自然な発達過程です。親としては戸惑う場面もありますが、成長の一環として理解しておくことが大切です。
中間反抗期の子供が見せる行動と心理背景
中間反抗期の子供は、これまで素直に従っていたことにも反発するようになります。これは単なるわがままではなく、自立心や新しい価値観を身につけようとする心理的変化の表れです。家庭の中だけでなく、友達や仲間との関係に重きを置くようになり、親以外の価値観を取り入れようとします。その結果、親との意見の違いが明確になり、態度や言動に衝突が増えます。
家庭と外で態度が変わる理由
学校や習い事など外の場では、集団に適応しようと努力しているため感情を抑えることが多くなります。しかし、その反動として家では不満や疲れが一気に出て、口答えや不機嫌な態度が増えることがあります。
心理的な背景
論理的思考の芽生えにより、自分の意見を持ちたい欲求が高まります。一方で、まだ親に頼りたい気持ちも残っており、その葛藤が感情の揺れや反抗的態度につながります。こうした時期こそ、親の受け止め方が信頼関係の基盤になります。
「ほっとく」が逆効果になるケース
中間反抗期は、状況によっては距離を置くことが有効な場合もあります。例えば、感情が高ぶっているときや、子供が自分で考えて行動できる課題に取り組んでいるときは、あえて口を出さないほうが自主性を伸ばせます。しかし、すべての場面で「ほっとく」対応が適しているわけではありません。放置が続くと、子供の心や親子関係に悪影響を与えることがあります。
子供が孤立感を抱く場合
「放っておかれている」と感じると、孤独感や不安を抱きやすくなります。中間反抗期はまだ精神的に未熟な段階であり、十分な支えが必要です。関わりが薄れることで自己肯定感が低下する恐れがあります。
問題行動や学習面への影響
家庭での関心が減ると、学校や友人関係でのトラブル、学習意欲の低下が起きることがあります。困っていることを話さなくなり、問題が長期化するリスクもあります。
信頼関係の損失
中間反抗期は親子関係を再構築する大切な時期です。関わりを避けすぎると、思春期に入った際に親へ相談しにくい関係が固定化される危険があります。
中間反抗期に寄り添うための実践アドバイス
中間反抗期は、子供が自立に向けて大きく成長する過程です。親としては口答えや態度の変化に戸惑うこともありますが、この時期こそ関係を深めるチャンスでもあります。適切な関わり方を工夫することで、子供は安心して自分の考えを表現できるようになります。
会話のきっかけをつくる
質問攻めにするのではなく、日常の何気ない話題から会話を始めます。好きな遊びやテレビ、学校での出来事など、子供が話しやすいテーマを選びましょう。
否定せずに受け止める
意見が違っても頭ごなしに否定せず、「そういう考え方もあるね」と一度受け止めます。そのうえで、自分の考えを穏やかに伝えることで、子供も耳を傾けやすくなります。
自分で選べる環境を整える
服や遊び、宿題の順番など、日常の小さなことから子供が選択できる機会を増やします。自分で決めたことには責任を持ちやすくなり、主体性の育成につながります。
中間反抗期を緩和させる5つの方法
1.日常で選択肢を与える
服や食事、宿題の順番など、小さなことでも「自分で選べた」という感覚が満たされると反発は減ります。
2.否定語より肯定語を使う
「ダメ」「やめなさい」よりも「こうしてくれると助かるな」と伝えるほうが受け止められやすいです。
3.短時間でも一対一の時間をつくる
兄弟姉妹がいても、1日5〜10分は親と子だけの時間を設け、子供が自由に話せる場を持たせます。
4.感情的なやり取りを避ける
イライラが高まったらその場を離れ、時間を置いてから話すことで衝突を防げます。
5.成功体験を増やす
得意なことや頑張ったことを認める習慣をつけると、自己肯定感が上がり、反抗のエネルギーが建設的に向きやすくなります。
親の心のケアとサポートの使い方
中間反抗期は、子供だけでなく親にとっても感情的な負担が大きい時期です。思い通りにいかないやりとりが続くと、ついイライラや落ち込みを感じることがあります。親自身の心のケアを怠ると、冷静な対応が難しくなり、子供との関係に悪影響を与える恐れがあります。
感情的にならない工夫
イライラしたときは、その場から一時的に離れたり深呼吸をして気持ちを落ち着けます。感情を抑える時間を作ることで、冷静な言葉を選びやすくなります。
第三者に相談する
学校の先生、地域の子育て支援センター、医療機関など、信頼できる人に相談します。第三者の視点を得ることで、自分では気づけない解決策が見つかることもあります。
同じ経験を持つ親と交流する
ママ友やパパ友、オンラインコミュニティなどで情報や体験談を共有すると、「自分だけではない」という安心感が得られます。心に余裕が生まれることで、子供への関わり方も柔軟になります。
まとめ|中間反抗期は理解と適切な関わりがカギ
中間反抗期は、5〜10歳頃に訪れる成長過程のひとつで、友達との関係を重視しながらも、まだ親への甘えも残る時期です。親の指示に反発したり、外では良い子でも家では不機嫌な態度を見せたりするのは、自立心や社会性を育むための自然な変化です。「ほっとく」対応は、感情が高ぶっているときや自主的に行動しているときには有効ですが、孤立感を抱かせたり信頼関係を損なう恐れがある場合には逆効果になります。
大切なのは、否定せずに意見を受け止め、日常の中で会話のきっかけをつくり、自分で選べる環境を整えることです。親自身の心のケアも忘れず、必要に応じて第三者のサポートを活用しながら、子供の成長を見守っていきましょう。
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▼参考文献
Family Dr..“5歳から始まる「中間反抗期」とは?親のおすすめ対応も”.https://www.family-dr.jp/?column=40660,(参照 2025-08-13)
Gakken.“小学生にも「反抗期」がある! 子どもが反抗してきたときの上手な接し方とは”.https://www.889100.com/column/column143.html,(参照 2025-08-13)