小学生が漢字を覚えられない原因とは?おすすめの勉強法と教材も解説

    漢字 覚えられない

    「子供が漢字を覚えられない原因は?」
    「小学生におすすめの漢字教材が知りたい」

    小学生になると漢字の勉強が始まります。しかし、漢字は読み方や書き順が複雑なため、苦手意識を持つ子供も少なくありません。漢字を覚えられない原因はさまざまで、学習方法が合わないだけではなく、子供の特性が関係しているケースもあります。

    この記事では、小学生が漢字を覚えられない原因や効果的な勉強法、おすすめの教材を紹介します。子供に合った漢字の勉強法を知り、楽しく学べるように工夫していきましょう。

    ※2025年9月22日時点の情報です。

    目次

    小学生が漢字を覚えられない原因

    漢字への苦手意識をなくすためには、まず子供が勉強する様子をよく観察し、何につまずいているのかを知ることが大切です。ここからは、子供が漢字を覚えられない主な原因を紹介します。

    意味や成り立ちを理解していない

    漢字を「字」としてではなく、ただの「記号」だと認識している場合、勉強してもなかなか記憶に定着しません。

    漢字は「へん」や「つくり」といった部品が組み合わさってできたものです。それぞれの意味や成り立ちを理解せずに丸暗記すると、漢字全体の形と結びつかず、忘れやすくなってしまいます。

    覚えることが多すぎる

    漢字は形が複雑なほか、複数の読み方があります。さらに、書き順も正しく覚えなければなりません。

    形・意味・読み方・書き方を同時に記憶する必要があることも、子供が漢字を難しいと感じる原因の一つです。学年が上がるほど習う漢字も増えるため、つまずいたまま放置すると、苦手意識がどんどん増してしまいます。

    「書く」だけの作業になっている

    漢字学習の基本は「書く」ことですが、ひたすら書くだけを繰り返していても、効率良く覚えられません。それどころか、単純作業をつまらないと感じ、漢字がますます嫌いになってしまいます。

    意味や成り立ちを理解したうえで、声に出したり例文を作ったりと、さまざまな方法を組み合わせて学習するのが効果的です。

    発達の特性によるもの

    勉強方法ではなく、発達の特性によって漢字を覚えるのが苦手なケースもあります。たとえば、以下のような特性が見られる子供は、漢字学習が難しいと感じることがあるでしょう。

    • 音韻処理が弱い:音と文字が結びつかない
    • 視覚認知が苦手:文字の形を正確に捉えられない
    • ワーキングメモリが低い:漢字の形や意味を短時間で記憶し、保持できない

    これらの特性には、発達障害が関係している可能性があります。なかでもディスレクシア(読字障害)やディスグラフィア(書字障害)は、漢字が苦手な子供に多く見られる学習障害です。知的な発達の遅れはないものの、文字の読み書きに困難が生じます。

    発達障害や学習障害は「生まれ持った脳の個性」であり、病気ではありません。個々の特性に合わせた方法で、漢字の学習をサポートしてあげることが大切です。勉強方法を工夫しても子供が漢字を覚えられず、同級生との明らかな違いを感じたら、専門機関への相談も検討しましょう。

    漢字を覚えられない子供におすすめの勉強法

    漢字を覚えられないのは、子供の努力不足だけが原因ではありません。今の勉強法が子供に合っていない可能性もあります。

    漢字が苦手な子供におすすめの勉強法を紹介しますので、ぜひ取り入れてみてください。

    読みながら書く

    漢字を勉強するときは、まず読み方と意味を覚えることが大切です。そのうえで、声に出して読みながら書き取り練習をすると、音と形が結びつき、記憶に定着しやすくなります。

    辞書や教科書で、その漢字が使われている熟語も確認すると、理解がより深まるでしょう。

    分解して覚える

    画数が多く複雑な漢字は、そのまま覚えようとすると時間がかかるため分解するのがおすすめです。たとえば「早」は「日」と「十」に分解できます。「森」は「木」が3つ組み合わさった漢字です。難しく見える漢字でも、パーツに分ければ簡単な文字の組み合わせであることがわかるでしょう。

    漢字の構成を意識しながら学習することで、意味や成り立ちをより深く理解できます。さらに、分解したあとは文字を色分けすると視覚的にわかりやすくなり、効率良く覚えることが可能です。

    部首ごとにまとめて覚える

    部首の意味を理解したうえで、同じ部首を持つ漢字をまとめて覚える方法も効果的です。

    たとえば「氵(さんずい)」は「池」「海」「泳」など、水に関係する漢字によく使われる部首です。「亻(にんべん)」の漢字には「体」「住」「仕」など、人に関係するものが多くあります。

    部首でグループ分けをして関連する漢字を覚えることで、学習の効率を高められます。

    テストを自作する

    ドリルやノートでの反復練習に飽きてきたら、子供に自分で漢字テストを作ってもらうのもよいでしょう。例文や単語をひらがなで書き、横に漢字を書いて回答するだけです。

    自分で問題を作ることで、学習意欲が高まり、記憶に定着しやすくなります。

    「覚えられない」を改善するおすすめ漢字アイテム5選

    漢字に苦手意識があり、なかなか覚えられない子供には、ゲーム感覚で学べる教材を活用するのが効果的です。ここからは、漢字を楽しく覚えられるおすすめのアイテムを紹介します。

    「京大・東田式 漢字ゲーム」は、京都大学のパズル学者が考案したカードゲームです。カードには小学4年生までに習う124個の漢字が書かれており、「部首」「読み」を合わせるか「熟語」を作って手札を出していきます。

    2〜8人で対戦でき、楽しく遊びながら部首・読み・熟語・画数を自然に覚えられます。また、思考力や判断力、コミュニケーション能力の向上にもつながるでしょう。

    「漢字はかせ」は、「へん」と「つくり」を組み合わせて漢字を完成させるカードゲームです。それぞれ50枚ずつ収録されており、小学校で習う漢字を中心に176個の漢字を作れます。漢字ができたらそのカードをもらい、最も多く作れた人の勝ちです。家族や友達と対戦しながら、漢字や部首を学べます。

    漢字をあまり知らない低学年の子供でも、表を見ながら探せるため、楽しく取り組めるでしょう。漢字に親しむきっかけづくりにおすすめのアイテムです。

    「クレヨンしんちゃん国語ドリル 小学1年生 かん字」は、小学1年生で習う漢字80字の読み書きを、クレヨンしんちゃんと一緒にマスターできる学習ドリルです。漢字研究の第一人者である山本真吾先生が監修し、学習意欲を高める工夫が詰まっています。

    クレヨンしんちゃんの漫画を見ながら勉強を進めるため、記憶に定着しやすく、漢字を効率良く覚えられる点が魅力です。また、学習の進捗度をチェックできる「ぶりぶりシール」付きで、子供が達成感を得やすく、やる気アップにつながります。

    「まんがとゴロで 楽しく覚えて忘れない 小学漢字1026」は、小学校6年分の漢字1026字を網羅した、全415ページの学習ドリルです。漢字一つひとつに、読み・書き順・使い方などの基本情報が書かれており、イラストとゴロ合わせで楽しく勉強を進められます。

    同じ部首や構成要素を持つ漢字、意味が似ている漢字など、同じ特徴を持つ漢字がまとめられているため、効率良く学習することが可能です。上の学年で習う漢字も先取りで覚えられます。また、漢字クイズやおまけの知識なども掲載されており、漢字への興味を引き出せます。

    「うんこかん字カード 小学1年生」は、シリーズ累計発行部数1000万部を突破した「うんこドリル かん字 小学1年生」のカード版です。カードには書き順や読み、画数、うんこ例文が書かれており、1年生で習う80の漢字を楽しく覚えられます。カードはミシン目で切り離し、市販のリングに付けて持ち歩けます。覚えておきたい漢字をまとめておくと、外出先でもすぐに確認できるでしょう。

    漢字だけではなく「ひらがな」「カタカナ」のカードも収録されているため、文字の書き方を基礎から勉強させたい方にもおすすめです。

    漢字を覚えるうえで避けたいNG勉強法

    間違った方法で漢字を勉強していると、覚えられないという経験が積み重なり、学習意欲のさらなる低下につながりかねません。漢字のNGな勉強法を3つ紹介します。

    何十回も書き取り練習をする

    漢字を覚えるうえでは、何度も繰り返し書く「反復練習」が大切です。しかし、単調な作業であるため、何度も書いているうちに子供が飽きてしまいます。また、漢字を覚えることよりも「書き終えること」が目的になりやすく、記憶になかなか定着しません。

    書き取りは3〜5回程度にとどめ、ほかの勉強法もバランス良く取り入れましょう。

    部首や成り立ちを調べすぎる

    部首や漢字の成り立ち、熟語などを確認するとき、深堀りしすぎると、作業の多さに負担を感じる恐れがあります。

    まずは「読み」や「意味」への理解を優先し、部首や成り立ちは特徴的なものだけ調べるなど、学習するラインを決めておくのがおすすめです。

    きれいな字にこだわりすぎる

    丁寧に書き取りをすることは重要ですが、きれいさを求めて子供に何度もやり直しさせると、書くこと自体にストレスを感じてしまいます。

    「トメ」「ハネ」「はらい」などのポイントを押さえていれば、美しい字でなくても問題ありません。

    まとめ|子供に合った漢字の覚え方を見つけよう

    子供が漢字を覚えられないのは、勉強法が合っていないことが原因かもしれません。ただ書くだけではなく、意味や成り立ちを理解する、部品に分解するなど、覚え方を工夫してみましょう。

    イラスト付きの漢字ドリルや、家族で遊べるカードゲームなど、漢字を楽しく学べるアイテムを活用するのもおすすめです。この本記事を参考に、子供に合った勉強法を取り入れてください。

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    ▼参考文献
    e-manabi.“【国語】漢字が覚えられない中学生・小学生へ。効果的な覚え方と5つの暗記法”.https://e-manabi-kobetsu.com/2137/,(参照 2025-09-22)
    Benesse.“【専門家】小学生の漢字の覚え方のコツ!苦手な理由別の勉強法やNG勉強法を紹介”.https://benesse.jp/kyouiku/202103/20210331-1.html,(参照 2025-09-22)
    LITALICO 発達ナビ.“「漢字の書き取りじゃ、覚えられない!」わが家で実践、ひたすら書く以外の「漢字学習」10のアイデア”.https://h-navi.jp/column/article/35028606,(参照 2025-09-22)
    プロ家庭教師のジャンプ.“「漢字が覚えられない・書けない」7つ漢字の覚え方(発達障害)”.https://www.jump-japan.co.jp/developmental-disability/39,(参照 2025-09-22)
    55レッスン 発達支援ブログ.“漢字が書けない発達障害・学習障害の子への指導法”.https://yotsuyagakuin-ryoiku.com/blogs/kanji-gakusyu/,(参照 2025-09-22)
    ブレインクリニック.“ディスレクシア(読字障害)とは?症状・原因・対処法について”.https://tokyo-brain.clinic/psychiatric-illness/ld/1353,(参照 2025-09-22)
    楽々かあさん公式HP.“連想学習法”.https://www.rakurakumom.com/single-post/fb_155,(参照 2025-09-22)
    ウィズ・ユー.“発達障害は病気じゃない!脳の個性を活かすために知っておきたいこと”.https://www.with-ac.com/column/developmental-disabilities-are-not-a-disease/,(参照 2025-09-22)

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