ずりばいで後ろに下がるのはなぜ?原因と家庭でできるサポート法を解説

    ずりばい 後ろに下がる

    「赤ちゃんがずりばいで後ろに下がるのはなぜ?」
    「赤ちゃんが前に進まない…」

    そんな様子を見て、驚いたり心配になったりするかたもいるかもしれません。周りの赤ちゃんと比べて「うちの子は発達が遅れているのでは」と不安になることもあるでしょう。しかし、ずりばいの動きには個人差があり、後ろに下がるのもよく見られる発達の一段階です。

    この記事では、後ろにずりばいをする理由や見守り方、家庭でできるサポート方法について、わかりやすく解説します。子供の成長には個人差があるため、悩みすぎずに、その子の成長を穏やかに見守りましょう。

    ※2025年7月15日時点の情報です。

    目次

    ずりばいとは?赤ちゃんの基本的な発達段階を知ろう

    ずりばいとは、赤ちゃんが腹ばいの姿勢で腕や足を使い、床を這うようにして移動する動きです。生後7〜9か月頃から見られ、寝返りやおすわりと並んで運動発達のひとつの節目です。この時期に見られるずりばいは、筋肉の発達や脳の活性化につながり、ハイハイや歩行へと移行する大切な準備段階とされています。

    ずりばいにはいくつかのパターンがあり、前に進む動きだけでなく、後ろに下がるなど、さまざまな動きが見られます。発達の進み方は赤ちゃんによって異なるため、一概に「こうでなければならない」とは言えません。

    ずりばいとハイハイの違い

    ずりばいはお腹を床につけたまま移動する動きで、赤ちゃんの体全体を使って前後左右に移動します。一方、ハイハイは腕と膝を使って体を床から浮かせ、四つんばいの姿勢で進む運動です。ハイハイはずりばいよりもバランスや筋力を必要とするため、通常はずりばいの後に見られることが多いですが、順番が前後するケースもあります。

    発達には個人差がある

    赤ちゃんの発達には大きな個人差があります。同じ月齢でも、ずりばいをしない子や、ずりばいを飛ばしていきなりハイハイに移行する子もいます。また、進行方向についても、後ろ向きに進む赤ちゃんは少なくありません。こうした違いは、体幹の発達の程度や、使いやすい手足の動きによって自然に起こるものです。成長のバリエーションのひとつとして、心配しすぎずに見守ることが大切です。

    ずりばいで後ろに下がる理由と見守り方

    赤ちゃんがずりばいで後ろに下がる姿を見て、「発達が遅れているのでは」と心配になる方もいるかもしれません。しかし、この動きは身体の発達途中でよく見られる現象であり、特別な異常を示すものではありません。ここでは、後退するずりばいが起こる理由と、様子を見守るうえでのポイントを解説します。

    腕の筋肉が先に発達するため

    赤ちゃんは体幹や腕の筋肉から順に発達していきます。前に進むには足で床を蹴る動きが必要ですが、最初は腕の力で床を押す動きのほうが得意です。そのため、押し返す力が強くなり、結果として後方にずり下がるような動きが現れます。

    重心が後方にかかりやすい

    生後7〜9か月ごろの赤ちゃんは、頭が大きく、重心がまだ安定していません。そのため、腹ばい姿勢になると自然に体重が後ろへと流れやすく、前に進もうとしても後退してしまうことがあります。これは発達段階における自然な現象のひとつです。

    発達には個人差がある

    赤ちゃんの動き方や進み方には大きな個人差があります。最初から前に進む子もいれば、長く後ろに下がる子、片側にだけ進む子など、さまざまなパターンがあります。これは性格や体のつくり、日々の遊び方などにも影響されるため、すべてが「正常な範囲」です。

    心配しすぎなくてよいケース

    後ろ向きずりばいだけが見られる状態でも、機嫌よく遊んでいたり、周囲への興味がしっかりあったりすれば、大きな問題である可能性は低いでしょう。多くの赤ちゃんが、ある日突然前へ進めるようになるものです。焦らずに、赤ちゃんのペースを尊重して見守ることが大切です。

    念のため受診したほうがいい場合も

    以下のような兆候がある場合は、小児科医や自治体の健診窓口に相談してみましょう。

    • 生後10か月を過ぎても、ずりばいの変化が見られない
    • 腕や足の動きに極端な左右差がある
    • うつぶせや腹ばいを嫌がって泣き続ける

    こうした場合でも、早期に相談すれば対応できることがほとんどです。不安をひとりで抱え込まず、専門家の力を借りましょう。

    家庭でできるずりばいのサポート法

    赤ちゃんが自分の力で前に進もうとするためには、環境や大人の関わりが大きな支えとなります。赤ちゃん自身が「動きたい」と感じられる環境づくりが大切です。ここでは、家庭で無理なく取り入れられる支援方法を紹介します。

    視覚的・聴覚的な刺激で「前へ進みたい」を引き出す

    赤ちゃんの目線より少し前方に、音の出るおもちゃや興味を引く布、保護者の顔などを置いてみましょう。おもちゃは転がるタイプや、手が届きそうで届かない位置に配置すると効果的です。こうした配置は、「取ってみたい」「触ってみたい」という意欲を自然に引き出す工夫になります。

    安全で動きやすい環境を整える

    フローリングや滑りやすい床は、赤ちゃんがずりばいしにくい要因になります。クッション性のあるプレイマットやラグを使って、手や膝に力が入りやすい環境を整えてあげましょう。また、自由に動ける広さも大切です。周囲に障害物や危険な家具がないかを確認し、安全な空間を確保することが基本となります。

    抱っこ中心の生活から床での時間へシフトする

    ずりばいなどの運動は、床で過ごす時間の中で自然と促されます。抱っこやベビーチェアの使用が多い場合、少しずつ「床に寝転ぶ時間」を意識して増やしてみましょう。布団やマットの上でうつぶせにして、赤ちゃんが体を動かしたくなるような働きかけをすることで、筋肉の発達を無理なく促せます。

    ずりばいを促すおすすめアイテム

    赤ちゃんのずりばいをサポートするためには、環境と同じくらい道具選びも重要です。ここでは、実際に家庭で使いやすく、発達を促すのに役立つアイテムをカテゴリごとに紹介します。

    おもちゃ

    「りんりんコロコロ アンパンマン」は、赤ちゃんの目を引きつける鮮やかな色と音が魅力です。転がすと鈴の音が鳴り、赤ちゃんの「追いかけたい」という本能を刺激します。視覚・聴覚をバランスよく刺激し、前進への意欲を自然に引き出す知育要素のあるアイテムです。

    「ミニ レインボーメーカー」は、透明な筒の中をカラフルなビーズが転がることで、シャラシャラと心地よい音が鳴るレインボーメーカー。ゆっくり転がる動きと音が赤ちゃんの興味を引きつけ、「手を伸ばして追いたい」という自然な運動意欲を高めてくれます。赤ちゃんの視線に合わせて動かすと、追視や手の動きが促せます。

    ZAFEEの「ティッシュボックスおもちゃ」は、引き出す動作が楽しく赤ちゃんが夢中になるアイテムのひとつです。色とりどりの布を引き出す動作は、指先の運動とともに体全体を使った動きへ自然とつながります。目の前に置いて引き寄せようとする動作を促せば、自然とずりばい練習に繋がります。

    プレイマット&ラグ

    シンプルなカラーと十分なクッション性が魅力の「やわらかジョイントマット ポルト」。床の冷たさや硬さを和らげることで、赤ちゃんが快適にずりばいできる空間を作れます。30cm角のジョイント式で、スペースに合わせて自由にレイアウトできるのも特長です。防音・衝撃吸収にも優れており、集合住宅でも使いやすい設計です。

    popomi「プレイマット CLEAN」は、抗菌・防音・防水の機能が揃った高性能プレイマットです。厚手タイプで赤ちゃんの膝や肘をやさしく守りながら、しっかりと体を支えてくれるため、ずりばい初期にぴったりです。折りたたみ式で収納しやすく、シームレスで表面に溝がないので、ゴミが溜まることなく掃除しやすいのが特徴です。

    お母さんと腹ばいで遊ぶ

    ずりばいの前段階として、腹ばいの姿勢に慣れることが大切です。生後2か月頃から1日1〜2回、腹ばいで遊ぶ時間を意識的に作りましょう。

    たとえば、大人が仰向けに寝て、赤ちゃんを胸の上に腹ばいにのせると、顔を持ち上げる練習になります。手を前につきやすくするために、細長く丸めたバスタオルを胸の下に敷いてあげるのも効果的です。無理のない姿勢で、赤ちゃんが楽しく過ごせるよう工夫してあげてください。

    無理なく見守るために大切なこと

    赤ちゃんの発達には大きな個人差があるため、早くできることがよい成長とは限りません。ずりばいの進み方ひとつをとっても、後ろに下がる、回転する、その場でもぞもぞと動くなど、赤ちゃんによってさまざまな形が見られます。ここでは、赤ちゃんの発達を見守るためのポイントを紹介します。

    他の子と比べず、赤ちゃんのペースを尊重する

    周囲の赤ちゃんと比べてしまうのは自然なことですが、過度に意識しすぎると不安や焦りにつながります。発達は「できるようになる順番」も「時期」も一人ひとり違います。今の赤ちゃんが見せている動きは、その子にとって意味のある成長過程です。後ろに下がるずりばいも、その一部と受け止めましょう。

    できたことに目を向け、積み重ねを見守る

    赤ちゃんがうつぶせを嫌がらなくなった、後ろに少しずつ動けるようになった、という変化はすべて成長のあらわれです。「前に進めない」ことではなく、「今、何ができているか」に目を向けることで、育児の中に小さな達成感を感じられます。

    不安なときは専門機関に相談する

    不安を抱えたまま一人で悩む必要はありません。市町村の保健センターや乳幼児健診、小児科などで相談を受け付けているところが多くあります。早めに専門機関に話を聞いてもらうことで、必要に応じたアドバイスやサポートを受けることができます。

    まとめ|ずりばいは「後ろ向き」でも大丈夫。焦らず見守ることが大切

    赤ちゃんがずりばいで後ろに下がる姿を見て、不安を感じるかたもいるでしょう。しかし、これは上半身の筋力が先に育つなど、発達の過程でよく見られる自然な動きです。大切なのは、赤ちゃんのペースを尊重しながら、必要な環境や関わりを整えてあげることです。

    家庭では、おもちゃやプレイマットを活用した環境づくり、腹ばい遊びの習慣化など、小さな工夫で「動きたい気持ち」を引き出すことができます。また、気になる様子がある場合には、早めに専門機関に相談することも安心材料になります。

    赤ちゃんの「今できること」に目を向け、日々の小さな成長を一緒に喜んでいきましょう。

    #知育 #ずりばい #後ろに下がる #7か月 #子育て #幼児教育 #知育ママ

    ▼参考文献

    国立市「訪問専門母乳・育児相談室 のじまみか」.“ずり這いで後ろに下がるときは”.https://ameblo.jp/nojimamika/entry-12586169146.html,(参照 2025-07-15)
    pigeon.info.“ズリバイ後ろしかいきません。”.https://pigeon.info/soudan/soudan-12815.html,(参照 2025-07-15)筑紫野市.“子育てワンポイント 発達に合わせた遊び方『0 歳児』”.https://www.city.chikushino.fukuoka.jp/uploaded/attachment/11688.pdf,(参照 2025-07-15)

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