「早期英語教育の問題点は何ですか?」
「早期英語教育は母語に悪影響がありますか?」
「幼少期から英語教育をはじめるのはよくないって本当?」と疑問を持つ人は多いでしょう。バイリンガルの子供を育てるには、赤ちゃんや幼児期から英語に触れさせた方が良いという意見もありますが、思わぬ弊害が起こりえる可能性があることをご存知でしょうか。本記事では、早期英語教育のデメリットについて詳しく解説します。
※2024年10月24日時点の情報です。
早期英語教育とは?何歳からの学習?
早期英語教育とは、中学入学前から英語学習をはじめる教育方法です。英語教育の開始時期についてはさまざまな説がありますが、一説では6歳までに英語に触れ、8歳から10歳ごろに本格的な英語学習を始めると効果的だとされています。
早期英語教育では、読む・聞く・書く・話すの4つの重要技能のうち、聞くと話すの2つに焦点を当てて教育します。座学ではなくアクティビティなどを通して、楽しく英語でコミュニケーションを取れるように工夫されたカリキュラムが一般的です。ここ数年、英語以外の科目を英語で学ぶイマージョン教育なども注目されており、自然に英語を身につけられる点が魅力です。
早期英語教育を受けさせるメリット
早期英語教育を受けさせると、中学から英語を学びはじめる子供たちよりも早く第二言語に触れる機会があります。
ほかの子供たちよりも早く英語に触れることで、どのように英語の習得に役立つのでしょうか。義務教育よりも早いタイミングから英語学習をはじめるメリットを4つ紹介しているので、それぞれの理由をみていきましょう。
英語の吸収力が早い
一般的に0〜10歳の時期は臨界期と呼ばれており、生涯を通して最も脳の働きが活発な時期といわれています。とくに、6歳までに英語に触れることで、英語の音を正確に聞き取れる能力(英語耳)を育てることができます。また、8歳から10歳は言語習得能力がピークを迎える時期であり、この時期に本格的な英語学習を始めれば、より自然に英語が身につけられるでしょう。
脳が活発な時期に英語教育をはじめると、日本語と同時進行で英語もコミュニケーションツールとして覚えられるのが強みです。「早期教育が早ければ早いほどよい」といわれている理由には、脳の活発性が関係しているといえるでしょう。
リスニング力が身に付きやすい
早期英語学習をはじめると、聞く力と話す力をメインにコミュニケーションを図るので、リスニング力が身につきやすいといわれています。
日本人にとって英語のRとLの発音の使い分けは非常にむずかしいです。座学で勉強しようとしてもRとLの違いやMとNの違いなど日本語にない発音に関しては、相当な訓練を重ねなければ習得できません。しかし、幼少期から自然に英語を聞く機会があれば、アメリカで生まれ育った子供たちと同様に、発音の違いを聞き分けられるようになります。
多様性が身に付く
日本語は日本でしか使われていない言語ですが、英語はアメリカやイギリスのほかさまざまな国で話されているため、多様性の理解に役立ちます。
英語が理解できれば、外国語の絵本やTV番組を通して日本とは異なるコミュニケーション方法や価値観を自然と習得できるからです。グローバル社会が進むなかで、幼少期から人種や宗教などの違いに触れることで理解を深められれば、偏見を持たずに社会で生きていく力を身につけられます。
英語に対する抵抗感がなく学びやすい
大人になってから英語を勉強しようとしても、発音の悪さや文法の間違いが気になって堂々と話せない人もいます。しかし、幼少期は恥ずかしいという感情が芽生える前なので、間違いを気にすることなく自由に英語を話しながら、語学を習得できます。
幼少期に英会話レッスンや外国人講師との対面授業を受ける機会をたくさん設けておくと、他人と英語を話す抵抗感が少なく済むでしょう。結果的に英語でのコミュニケーションが楽しめるようになります。
早期英語教育を受けさせるデメリット
メリットがたくさんある早期英語教育ですが、いくつかのデメリットもあるため注意が必要です。デメリットがあるから「早期英語教育をやるべきではない」という意味ではなく、早い段階で外国語に触れることで起こりうる問題と、その原因を知ることが重要になります。
まずは、どのようなデメリットがあるのか、みていきましょう。
日本語の習得が遅れる可能性がある
早期英語教育は、科学的根拠が示されているわけではないものの、日本語の発達を遅らせたり言語の混乱を招いたりする可能性があります。実際に、日常生活で日本語と英語の両言語を話す環境にいた子供は、言語の区別が付けられずに言語を混合して話してしまうケースがあります。このような状態をセミリンガルやダブルリミテッドといいますが、一般的には年齢が上がるにつれて解消されていきます。
英語に対して苦手意識を持つ可能性がある
早期英語教育をする際に、親の意向や教育の熱と子供のモチベーションに大きなギャップがあると、英語に対して苦手意識が生まれてしまう可能性があります。幼少期のトラウマや苦手意識は根強く記憶される傾向にあり、せっかく英語を学ぶを設けても、子供のためにならなくなってしまうでしょう。
結果をだそうとしすぎずに、子供の気持ちやモチベーションに合わせて英語に触れさせてあげましょう。
コストと時間がかかる
早期英語教育をするためには、英語の教材の購入や英語教室に通うほかに、英語が話せるベビーシッターをつけるなど、さまざまな方法がありますが、どれもお金がかかります。
また、語学習得のためには何よりも継続性が重視されるため、時間をかけて忍耐強く続ける姿勢が必要です。家庭の経済状況や時間的な余裕を踏まえたうえで、親子ともに負担がない範囲で取り組むようにしてください。状況に応じて教育方法を取捨選択すると、継続しやすいです。
早期英語教育のデメリットを避ける3つの対策
早期英語教育をした場合のデメリットについてお伝えしましたが、適切な方法でアプローチできれば子供は英語を身につけられます。そのためにはデメリットばかりに目を向けずに、どうしたら上手に英語教育できるのか考えていきましょう。
具体的にどのような対策方法があるのかをみていきましょう。
子供の自主性を尊重する
早期英語教育を成功させるためには、子供の自主性や好奇心を尊重する姿勢を持つ必要があります。「高い英語力を身につけてほしい」「バイリンガルになってほしい」など、教育熱心な思いが子供に伝わってしまうと、プレッシャーになってしまうこともあります。
親からのプレッシャーによって、子供が英語が嫌いになってしまうと本末転倒です。過度にハイレベルな結果は求めすぎず、まずは英語自体に興味を持ってもらえるようにアプローチしましょう。もしも苦手意識が芽生えかけたときは、映画や絵本などの娯楽を通して英語の楽しさを教えてあげてください。
継続して学べる環境を整える
早期英語教育を成功させるためには、継続力が何よりも大切です。短期間で語学を習得するのは非現実的だからこそ、何年もかけて地道に英語力を伸ばせるような環境づくりが求められます。
家庭での教材学習もよいですが、より効率よく継続する環境を設けるためにはネイティブ講師のいる英会話スクールがおすすめです。英会話スクールに行く時間が決まっていれば、自然と日常に英語学習の時間が盛り込まれて定着していくでしょう。また、幼少期からネイティブな英語に聞き慣れておくとことで、英語の小さな発音やニュアンスの違いを理解しやすくなります。
日本語の学習をおろそかにしない
早期英語教育に力を入れるあまり、自宅でも英語のテレビ番組を流したり、家族間の会話まで英語にしたりすると子供は日本語が話せなくなるリスクがあります。日本人の子供にとって日本語はアイデンティティーであり、友達や学校での生活でコミュニケーションを取るための基礎となるものです。
そのため、日本語がうまく話せなくなるとコミュニケーション障害につながる可能性があります。周囲とコミュニケーションが上手く取れなければ、子供が生きていくうえでストレスになってしまいます。まずは何よりも日本語でのコミュニケーションを大切にしたうえで、英語教育を行いましょう。
これで学ぼう!早期英語教育におすすめの教材4選
子供の自主性を尊重して、子供が興味を持ってくれる早期英語教育の教材はないのでしょうか?
ここからは、英語を初めて学ぶのにおすすめの教材を紹介しますので、参考にしてみてください。
ミッキーマウス コレクション 全6巻 (収納ケース付)セット [DVD]
セット枚数:6枚
ミッキーマウス コレクションは、日本語と英語の音声の切り替えができるため、日本語の音声でミッキーのお話を楽しんでから英語で聞くことができて、英語がどういう意味なのかわかるようになっていきます。また、字幕も日本語、英語、字幕なしと選べるので、英語の音声で意味がわかるようになってきたら英語の字幕を付けて、レベルアップしていけます。
セリフが少なめなので、英語がわからなくても大体の意味は伝わるようにできているので、英語をこれから始める子にピッタリです。
Oxford Reading Tree Trunk Pack A
対象年齢:4歳~
サイズ:6 x 17.5 x 20 cm
ページ数:528ページ
Oxford Reading Tree Trunk Pack Aは、イギリスの約80%以上の小学校で実際に使われているリーディングセットです。そのため、ネイティブの子供たちが日常で使う英語の表現が入っています。10段階にレベル分けされていますが、このPackAでは、Stage1+~Stage5までがセットになっており、Stage1+は短い話しのなかで簡単なセンテンスから出てくるので、焦らずにStage1+から順序立てて読んでいきましょう。
英語を読むのが苦手というお母さんお父さんのために、全英分を収録した朗読CDがついているのも嬉しいポイントです。
Active Phonics DVD
サイズ:13 x 1 x 18.2 cm
Active Phonics DVDは、英語の音のルールのフォニックスが身に着けられます。一音一音の読み方を学べるので、フォニックスがわかるようになれば、新しく見た単語もスラスラ読めるようになります。
一語一語の発音の仕方を丁寧に口の形の説明まで教えてくれるので、子供が真似して覚えやすいようになっています。音楽もラップなどが流れてくるので、子供がリズムに合わせて口ずさみしやすいようにできています。
ペンがおしゃべり! ベビー&キッズ えいご絵じてん500&22SONGS 三訂版
対象年齢:0歳~
サイズ:21.7 x 5.8 x 30.8 cm
ページ数:64ページ
ペンがおしゃべり! ベビー&キッズ えいご絵じてんは、絵や英語の文字をペンでタッチすると、その単語の読み方が流れてくるので遊美感覚で英語を学べる辞典です。日本語の音声も一緒に聞けるので、子供が日本語でなんていうかわからなくなってしまったときもこの一冊で解決できます。
アルファベットの読み方が学べるだけでなく、動物の名前や体の部位の名称なども出てくるので、英語の導入としても単語を身につける本としても活躍できる一冊です。
いかがでしたでしょうか。
早期英語教育にはデメリットもありますが、メリットもあるので楽しんで英語に取り組みましょう。
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