3歳の子育てをする中で「3歳の子供にはどんな絵本を買ってあげたら良いんだろう?」「3歳向けのおすすめの絵本を教えて欲しい」と思っている方はいらっしゃいませんか。
この記事では、3歳の発育・発達状況や3歳に適した絵本の選び方、おすすめの知育絵本や読み聞かせのポイントを解説しています。ぜひ、最後まで読んで参考にしてみてください。
※2025年3月31日時点の情報です。
3歳の発育・発達状況とは?
3歳は、言葉や感情、思考力がぐんぐん育つ大切な時期です。3歳の発育・発達の特徴は、自分の考えや判断で行動しようとする意志が強くなってくる時期です。感覚や脳や体の育ち、人との関わりについてどのように成長していくのかを見ていきましょう。
触覚
手探りで「素材」「形」「大きさ」の違いが分かるようになってくる
視力
視力が0.6~1.0まで発達する
聴力
大人と変わらないくらいメロディーを記憶する
脳の発達
本能や欲求を抑えて我慢させることで理性の脳を育てることで、情緒が完成してくる
人との関わり
同世代の子ともと会話ができるようになったり、同じことをしたがったり、子供同士で遊ぶようになる
言葉の理解
言葉のキャッチオールが上手にできるようになる
赤・黄・青・緑の色の違いが分かるようになる
体の成長
こども家庭庁の令和5年「乳幼児身体発育調査結果の概要」によると、3〜4歳の間での身長の中央値は男子が94.3~97.8cm、女子が93.2~96.7cm、体重の中央値は男子が13.83~14.72kg、女子が13.48~14.28kgにも成長します。
運動能力
しっかりとした足取りで歩いたり、三輪車に乗れるようになったりします。
このように、3歳は体や運動機能、社会性などさまざまな面で大きく成長する時期なのです。
3歳児に知育絵本が必要な理由とは?
この時期の子供は「なんで?」「どうして?」といった疑問を持ち始め、周囲への関心も高まっていきます。そんな好奇心を育て、言葉の発達や集中力をサポートしてくれるのが、知育絵本です。
絵本は、絵と文章がセットになっているため、視覚と聴覚の両方を刺激しながら自然と学びが得られます。読み聞かせを通じて親子のコミュニケーションも深まり、安心感や自己肯定感の土台づくりにもつながります。知育絵本は、知識を教えるだけでなく、心と脳をバランスよく育てる頼もしいパートナーなのです。
3歳児の発達段階に合った絵本の選び方
3歳の子供は、語彙力が急激に伸び、想像力や自己表現も豊かになってきます。そのため、絵本を選ぶ際は「言葉のやりとりが楽しめるもの」や「ストーリー性のあるもの」がぴったりです。例えば、くり返しのある文章や擬音語が入った絵本は、子供の記憶に残りやすく、言葉の発達を促してくれます。
また、絵のタッチが分かりやすく、感情の動きが伝わる作品もおすすめです。興味を引くキャラクターや日常に近いシーンが描かれていると、より親しみを感じてくれるでしょう。逆に、文字が多すぎるものや複雑すぎるストーリーは、3歳には難しく感じてしまうこともあります。子供の性格や関心に合わせて、無理なく楽しめる絵本を選んであげましょう。
3歳向け!おすすめの知育効果が期待できる絵本8選
3歳は感受性や言語能力が大きく育つ大切な時期だからこそ、心に残る絵本を選びたいですよね。ここからは3歳に適した知育効果が期待できる絵本をカテゴリ別にご紹介します。子供の興味や成長に合わせて選んでみてください。
数・語彙力を育む絵本
「100かいだてのいえ」は、星を見ることが好きな主人公のトチくんに、100階建てのてっぺんに住む人から手紙が届くところからストーリーが始まります。100階建てのてっぺんに住む人に会うまでに、出会うのは個性豊かな虫たちや動物たちです。
1〜10階ずつ見開きで区切られているため、楽しく読み進めながら100までの数字の勉強もできます。
「ぶたたぬききつねねこ」は、しりとりの絵本です。しりとりの言葉とイラストを追っていくと、愉快なストーリーが見えてきます。作者の馬場のぼるさんは元々漫画家として活動していたこともあり、ユーモアにあふれたイラストが特徴的です。しりとりの仕組みを知らない子供でも、イラストを見るだけで楽しく読み進められるでしょう。
言葉を教えたいときや、しりとりの仕組みを教えたいときに役に立ちます。また、既に言葉が好きな子供やしりとりを知っている子供は、特に楽しんで読めるでしょう。
感情・社会性を育てる絵本
対象年齢:3歳~
サイズ:1 x 26 x 23 cm
ページ数:32ページ
「おばけのバーバパパ」はフランスで誕生した、大人気のキャラクターです。バーバパパが誕生する記念すべき第1作目で、心優しいバーバパパがみんなの人気者になるまでのストーリーが描かれています。
1970年にフランスで刊行された絵本ですが、誕生から50年以上経った今でも世界中で愛されています。可愛いイラストと心温まる内容で、社会性や優しい気持ちを育むのにおすすめの一冊です。
対象年齢:3歳~
サイズ:20.7 x 22.2 x 1 cm
ページ数:32ページ
「おおきくなるっていうことは」は、普段子供と過ごす中で、目に見える成長だけでなく、ふと目に見えない成長を感じられる絵本です。また、3歳になって読んだ時と、4歳、5歳、6歳と年を重ねたタイミングで読んだ時では、本に対する印象も変わっていくでしょう。
一緒に読んで「子供と一緒に大きくなるってこういうことだよね」「〇〇ちゃんも大きくなっているよね」と確認し合える絵本です。
対象年齢:3歳~
サイズ:20.8 x 1 x 20.8 cm
ページ数:32ページ
「いいこってどんなこ?」は、子うさぎのバニーがいろいろなことを心配に思い、ママに質問をするところからストーリーが始まります。親から子への愛情が感じられ、心が温かくなる1冊です。この本は子供も楽しめる絵本ですが、大人にもぜひ読んで欲しい一冊です。「いいこってどんなこ?」という子供の素直な疑問が、子供への日々の思いや関わり方を改めて見つめ直すきっかけになります。
子供に「あなたのことを大切に思っているよ」と伝えたいときや、子育てに悩んでいるかたにもぴったりな絵本です。
対象年齢:3歳~
ページ数:31ページ
「ともだちや」は、主人公のキツネが1時間100円で友達になる「ともだちや」を思いつくところから始まるストーリーです。オオカミと出会ったキツネは、初めはビジネスとしてトランプの相手をしますが、次第にオオカミと友情を築き「本当の友達」について考えます。子供に友情や人を思いやる気持ちについて考えて欲しいときに読み聞かせると良いでしょう。
また、友達との付き合い方は大人になっても悩みが尽きないテーマの一つです。ぜひ子供と一緒に読んで、友達の大切さについて一緒に考えてみてください。
想像力・創造性を育てる絵本
対象年齢:3歳~
サイズ:19.5 x 26.8 x 0.07 cm
ページ数:28ページ
1963年に発表されて以来、大人気の双子の野ねずみの「ぐりとぐら」が主人公の絵本です。ぐりとぐらがカステラを作ろうと奮闘していたところに、匂いにつられて森中の動物たちが集まってくるというストーリーです。食べることに興味がある子供は、特に楽しく読める絵本でしょう。このお話は1963年に雑誌の読み切りとして登場してから60年以上経った今、日本だけでなく世界中の子供たちにも読み継がれています。
また、ぐりとぐらは全7シリーズで描かれており、番外編では日本語や数字を覚えるための教育系コンテンツも出版されています。シリーズを通して長く楽しむことができる作品なので、ぜひ一度手に取ってみてください。
対象年齢:3歳~
サイズ:10.5 x 0.3 x 14.8 cm
ページ数:32ページ
「ねずみくんの絵本シリーズ」から人気の3冊が小型絵本「ねずみくんの小さな絵本シリーズ」となりました。「ねずみくんのチョッキ」は、ねずみくんのママが編んでくれたチョッキをさまざまな動物たちが着ていくことで織りなされるストーリーが描かれています。
1974年に出版された絵本でありながら、今もなおシリーズの出版が続く人気シリーズです。本全体を通してねずみくんの思いやりが伝わるように余白が多くなっているので、子供たちは余白から色んな想像を膨らませて楽しむことができます。動物好きな子供におすすめの一冊です。
知育絵本は、子供の発達を助けるだけでなく、「絵本が好き」という気持ちも育ててくれます。ぜひお気に入りの1冊を見つけてみてください。
読み聞かせのポイント
ここからは、3歳児に絵本を読み聞かせるときのポイントを解説します。ひとつずつ見ていきましょう。
子供のペースに合わせる
子供が絵本の内容を理解できるように、ハッキリとした言葉でゆっくり読み聞かせましょう。理解力は子供によって異なるため、子供の反応や表情をよく見ながら子供のペースに合わせて読む必要があります。
また、読み聞かせる大人が「キャラクターを演じ分けよう」「上手に読もう」と思う必要はありません。子供と一緒に楽しむ気持ちで、子供に寄り添って読み聞かせをしてあげましょう。
集中できる環境を作る
子供が絵本の内容に集中するためには、大人が集中できる環境を作ることが重要です。近くにおもちゃが散らかっていたり、テレビがついていたりしては絵本に集中できません。
子供に絵本を読み聞かせるときは、必ず集中できる環境を作りましょう。
まとめ|3歳は絵本がもっと楽しくなる時期!成長に合わせた読み聞かせを
3歳になると身長がぐんと伸びて体つきが大きくなるだけでなく、運動機能が高まります。自我の芽生えによって、自己主張が強くなります。言葉のキャッチボールも上手になるので、親子の会話が楽しくなる時期でしょう。
言葉の理解が深まる3歳児にはストーリー性のある絵本がおすすめです。具体的な絵本として、「ぐりとぐら」や「ねずみくんのチョッキ」などが挙げられます。
3歳の子供に絵本を読み聞かせるときは、子供のペースに合わせることや集中できる環境を作ること、読み終わった後に感想を共有することがポイントです。ポイントを押さえて、楽しく読み聞かせをしましょう。
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▼参考文献
北海道のひまわりの北竜町明るい.“発育・発達の様子 【発達の目安】”.http://www.town.hokuryu.hokkaido.jp/pdf/sukusuku/5.pdf,(参照 2025-03-31)
こどもまんなか こども家庭庁.“乳幼児の身体発育に関する状況 ”.https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/b32105e4-fa26-42eb-97d0-2e5cbaef703a/25a6391e/20241225_policies_boshihoken_r5-nyuuyoujityousa_10.pdf,(参照 2025-03-31)
浅 井 かおり・浅 井 拓久也.“絵本選びについての一考察
―4歳児が絵本を探す様子に着目して―”.https://www.jstage.jst.go.jp/article/tfu/14/0/14_183/_pdf/-char/ja,(参照 2025-03-31)
MSDマニュアル家庭版.“1歳半から6歳までの発達の主な目安*”.https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/multimedia/table/1%E6%AD%B3%E5%8D%8A%E3%81%8B%E3%82%896%E6%AD%B3%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%81%AE%E7%99%BA%E9%81%94%E3%81%AE%E4%B8%BB%E3%81%AA%E7%9B%AE%E5%AE%89,(参照 2025-03-31)