「夏休みの読書感想文にどんな本を読めばいいかわからない」
「小学生向けの読書感想文におすすめの本はどれ?」
夏休みや冬休みの宿題の中でも、多くの小学生や保護者が頭を悩ませるのが読書感想文です。「どんな本を選べば書きやすいのか分からない」「最後まで読める本を探すのが大変」と感じる子が多いと思います。
読書感想文は、単なる課題ではなく、子供の読解力や表現力、想像力を育む大切な機会です。そこでこの記事では、低学年・中学年・高学年別に、感想が書きやすく夢中になれるおすすめの本を紹介します。その子に合った1冊を見つけ、読書感想文を楽しく仕上げましょう。
※2025年8月12日時点の情報です。
低学年向け|読書感想文におすすめ本3選
低学年の子供は、絵や挿し絵が多く、文章量が少なめでテンポよく読める物語がおすすめです。身近な出来事やワクワクする冒険が描かれている作品は、感情移入しやすく、読書感想文や課題図書の題材にも適しています。ここからは、1〜2年生の読書感想文にぴったりの本を紹介します。
まほうのじどうはんばいき
対象年齢:小学校低学年~
ページ数:96ページ
「まほうのじどうはんばいき」は、主人公が出会う不思議な自動販売機が、読む人を物語の世界へと引き込みます。お菓子やジュースだけでなく、想像もつかない「必要なもの」が出てくる展開は、低学年の子供の好奇心を刺激します。読書感想文では、「自分だったら何を出してほしいか」「出てきたもので何をしたいか」といった、自分の体験や願望に結びつけた書き方がしやすい一冊です。
エルマーのぼうけん (世界傑作童話シリーズ)
対象年齢:小学校低学年~
ページ数:128ページ
「エルマーのぼうけん」は、エルマーがりゅうを助けるために冒険に出る物語で、道中の出来事や道具を使って挑む場面が印象的です。やさしい文章と挿し絵で構成されており、少し長めのお話ですが低学年でも最後まで読み通しやすい構成です。感想文では「自分だったらどう助けるか」や「エルマーの勇気を見習いたい場面」など、具体的なエピソードを取り上げて書くと内容が充実します。
きみのなまえ (おはなしみーつけた!シリーズ)
対象年齢:小学校低学年~
ページ数:64ページ
「きみのなまえ」は、日常の中で、自分の名前や相手の名前の大切さに気づく物語です。親しみやすいストーリーと心温まる展開が特徴で、読むことで自己肯定感や他者への思いやりについて考えるきっかけになります。感想文では「名前に込められた意味」や「家族との会話」「ペットを飼うこと」を題材に、自分の経験を重ねて書き進められるのが魅力です。
中学年向け|読書感想文におすすめ本3選
中学年になると、物語の構成や登場人物の心情をより深く読み取る力が育ってきます。この時期には、物語のテーマを自分なりに解釈し、感想に反映できる作品を選ぶことが大切です。ここでは、3〜4年生にぴったりの読書感想文の本を紹介します。
オポッサムはないてません(こころのかいだんシリーズ)
対象年齢:小学校中学年~
ページ数:73ページ
「オポッサムはないてません」は、森に住むオポッサムが主人公の物語で、ちょっと不思議な生き物オポッサムをめぐる物語です。オポッサムをめぐる人間たちの勘違いで物語は始まっていきます。人間たちの勝手な決めつけで物語が進んでいくので、歯がゆさや居心地の悪さを感じるかもしれません。感想文では「オポッサムの生き方と自分の考えを比べる」や「心に残ったセリフや出来事」について書くと、物語を深く掘り下げられます。
じゅげむの夏
「じゅげむの夏」は、四年生のあきらと仲良し三人組が、山あいの村で過ごす特別な夏休みの物語です。仲間のかっちゃんは筋ジストロフィーという病気を抱えていますが、「天神橋から川に飛び込みたい」という願いを叶えるため、友達みんなで準備を重ねます。笑いや不安、勇気が入り混じる中、「じゅげむ」の落語が仲間を励まし続けます。感想文では「仲間と支え合う大切さ」や「やりたいことをあきらめない気持ち」について、自分の経験と重ねながら書くと、心のこもった文章になります。
くまの子ウーフ(くまの子ウーフの童話集 新装版 1)
対象年齢:小学校中学年~
ページ数:137ページ
「くまの子ウーフ」は、好奇心旺盛なくまの子ウーフが、日常のさまざまな出来事を通じて感じ、考える姿を描いた短編集です。やさしい文章と温かみのあるエピソードで構成されており、読みやすさと考える楽しさが両立しています。感想文では「ウーフが感じたことと自分の体験を比べる」や「印象に残った場面から学んだこと」を書くと、自分らしい内容に仕上がります。
高学年向け|読書感想文におすすめ本4選
高学年になると、登場人物の複雑な感情や物語に込められた社会的テーマを読み取り、自分の意見を深めて書くことができるようになります。この時期には、考えさせられるテーマや多面的な視点を持てる作品が読書感想文に適しています。ここでは、5〜6年生向けに読書感想文におすすめの本を紹介します。
対象年齢:小学校高学年~
ページ数:192ページ
「シャイローがきた夏」は、少年マーティと迷い犬シャイローとの出会いを通じて、命の大切さや正義について描かれた物語です。動物と人間との関係、嘘と正直さの間で揺れる主人公の葛藤が深く心に響きます。感想文では「自分がマーティの立場だったらどうするか」や「正しいことを選ぶ難しさ」をテーマにすると、読み応えのある内容になります。
ガリバーのむすこ
「ガリバーのむすこ」は、父親ガリバーの冒険譚を聞いて育った少年が、父との関係に葛藤を抱えながらも、自分の道を探そうとします。ガリバーの壮大な物語を誇りに思う一方で、その影に隠れてしまう息子の心情が丁寧に描かれています。現実の生活と空想世界の間で揺れる心、親子の理解と絆がテーマです。感想文では「親との関係で感じたこと」や「自分の夢をどう見つけるか」に焦点を当てると、深い考察につながります。
手で見るぼくの世界は(くもんの児童文学)
対象年齢:小学校高学年~
ページ数:280ページ
「手で見るぼくの世界は」は、視覚に障害をもつ少年が、自分の感覚を使って世界を理解していく姿を描いたノンフィクションです。日常の中の工夫や挑戦が丁寧に描かれており、読む人に多くの気づきを与えます。感想文では「五感の大切さ」や「自分が当たり前と思っていることの見方の変化」を取り上げると、自分なりの視点を活かせます。
その魔球に、まだ名はない
「その魔球に、まだ名はない」は、野球をテーマに、仲間との関係や自分の限界に挑む主人公の姿を描いた物語です。野球を中心に話が進みますが、ジェンダー問題や挫折、諦めずに夢を追う気持ちが主に描かれています。感想文では「自分の夢」や「人種差別の問題」を書くと説得力のある文章になります。
本の選び方と感想文を書くコツ
読書感想文をスムーズに書くためには、学年や興味に合った本を選び、読んでいる最中から感想のヒントを集めておくことが大切です。ここでは、本を選ぶときのポイントと、感想文を書く際に役立つコツを紹介します。
学年や興味に合った本を選ぶ
低学年は挿し絵が多く、文章量が少なめで身近なテーマの本がおすすめです。中学年は物語性や登場人物の感情に注目できる作品、高学年は社会的テーマや深い人間関係を描く作品が適しています。本人が「読みたい」と思えることも重要です。
読みながら感じたことをメモする
感想文は、読んだ直後の気持ちや考えを記録しておくと書きやすくなります。印象に残った場面やセリフ、自分との共通点などを付箋やノートにメモしておくと、文章構成がスムーズになります。
書きやすい構成でまとめる
感想文は、①本を選んだ理由、②印象に残った場面、③その場面から考えたことや学んだこと、④まとめの順で書くと流れが自然です。感想だけでなく、自分の経験や考えを盛り込むと、個性のある文章になります。
まとめ:自分に合った1冊で読書感想文を
読書感想文は、小学生にとって読解力や表現力を伸ばす貴重な機会です。しかし、本の内容が難しすぎたり、興味が持てなかったりすると、感想が書きにくくなってしまいます。低学年は身近で想像しやすい物語、中学年は登場人物の気持ちを考えられる作品、高学年は社会的テーマや深い人間関係を描く本を選ぶと、書きやすさと学びが両立します。この記事で紹介したおすすめの本を参考に、子供が「読んでよかった」と思える1冊を選び、感想文を書く時間も物語の一部として楽しみましょう。
#読書感想文 #おすすめの本 #小学校生活 #小学校 #宿題 #知育ママ #知育 #7歳 #8歳 #9歳 #10歳 #11歳 #12歳 #小学生
▼参考文献
絵本ナビスタイル.“小学生の読書感想文におすすめの本”.https://style.ehonnavi.net/ehon/2017/07/15_046.html,(参照 2025-08-12)