「お箸は何歳から使えるようになる？」
「お箸の持ち方はどうやって練習すれば良い？」
子育てのなかで一度は抱く疑問ではないでしょうか。
お箸を扱えるようになることは、食事のマナーだけでなく、指先の発達や集中力の向上にもつながります。そのため「お箸は何歳から練習を始めればよいのか」「どんな練習方法が効果的なのか」を知っておくことは大切です。
この記事では、子供がお箸を使えるようになる年齢の目安や、スムーズに練習を始めるためのサイン、正しい持ち方を覚えるステップを解説します。さらに、初めてでも使いやすいおすすめのお箸も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
※2025年10月3日時点の情報です。
お箸は何歳から使えるようになる？
子供がお箸を使えるようになる時期は一律ではなく、年齢だけで判断することはできません。一般的には就学前の5〜6歳ごろに扱えるようになる子が増えますが、3〜4歳で始める子もいれば、小学校入学後に安定する子もいます。大切なのは「お箸は何歳から」と年齢で区切るのではなく、発達のサインを目安にすることです。
興味を持ったときが始めどき
子供は身近な大人を観察し、真似をしながら生活の技術を学びます。「自分もお箸を使いたい」と言い出したときは、練習を始める良いタイミングです。関心が高いうちに始めると、練習が習慣化しやすくなります。
指先や手首の発達サインを確認
お箸の操作には三本の指を独立して動かす力と、手首の安定が必要です。以下の動作ができるようになっていれば、練習を始める準備が整っているサインといえます。
- ピースサインができる
- 指先で小さなものをつまめる
- 鉛筆やクレヨンを正しく持てる
- スプーンやフォークを鉛筆のように持てる
- ボタンを留められる
- お菓子の袋を開けられる
すべてを満たす必要はありません。複数の動作ができるようになっていれば、少しずつお箸の練習を取り入れても良いでしょう。
園での練習に合わせる
多くの保育園や幼稚園では、年中〜年長の時期にお箸の練習を取り入れます。園での取り組みに合わせて家庭でも始めると、子供が混乱しにくく、一貫した練習につながります。異なる場で練習することが良い刺激にもなります。
【子供向け】初めてのお箸の選び方
子供に初めてお箸を渡すときは、長さや材質などが子供の手に合っているかを確認することが大切です。サイズや素材が合わないと扱いにくく、正しい持ち方を身につけにくくなります。お箸は何歳から練習を始めるにしても、まずは子供に合ったものを選ぶことが上達の近道です。
子供の手に合う長さを選ぶ
目安は「ひとあた（親指と人差し指で直角を作り、指先を結んだ長さ）の1.5倍」です。さらに年齢ごとの一般的なサイズ目安は以下の通りです。
- 幼児（1.5～2歳）：14～15cm
- 未就学児（2～5歳）：16cm
- 小学校低学年（6～8歳）：16.5〜17cm
ただし、同じ年齢でも手の大きさや指の発達には個人差があります。実際に握らせて「無理なく開閉できるか」を確認しながら選ぶことが大切です。
手に合った長さを選ぶことで、無理なく持ち替えでき、練習が進めやすくなります。
材質の違いを知る
子供用のお箸は木製やプラスチック製が一般的です。木製はすべりにくく軽いため、初めての練習に向いています。一方プラスチック製は耐久性があり、デザインの種類も豊富です。最近では先端にシリコン加工が施され、食材をつかみやすいタイプもあります。
トレーニング用のお箸を取り入れる
指を通すリングや補助具付きのお箸は、正しい位置を覚えやすく、初めてでも持ちやすい設計になっています。「できた！」という達成感を得やすいため、練習初期に役立つでしょう。ただし、指の位置が固定されるため、違和感を覚える子供もいます。その場合は、通常のお箸に切り替えて徐々に慣れていくことが大切です。
子供に合ったお箸4選｜正しい持ち方を学びやすいアイテム
ここからは、初めてでも使いやすいお箸として、正しい持ち方を練習できるように指を通すリングやマークがついていたり、開閉を助ける仕組みが搭載されていたりするものをまとめました。子供に合うお箸を見つけるための参考にしてください。
対象年齢：1.5歳～
主な素材：（お箸本体）：ABS樹脂（耐熱温度：80℃）、
材質（リング）：シリコーンゴム(耐熱温度：170℃)
「EDISONmama(エジソンママ) エジソンのお箸mini 14cm 1.5歳~ 右手用 / ミッフィー ホワイト リング付」は、親指・人差し指・中指を通すリングが付いたトレーニング用お箸です。リングは角度が調整されており、自然に正しい位置に指を置ける設計になっています。2本のお箸は連結部分で固定されているため、交差しにくく、初心者でもスムーズに開閉が可能です。先端は幅広形状ですべり止め加工もあり、麺や小さな食材もつかみやすいのが特長です。1歳半ごろから徐々にお箸に触れさせたい家庭に向いており、初めてのお箸として導入しやすいアイテムです。
対象年齢：2歳～
サイズ：18 センチメートル
主な素材：ABS樹脂、ポリプロピレン
「レック アンパンマン ステップアップ箸 ( 右利き 左利き 両用 )」は、キャラクター入りで子供が親しみやすいトレーニングお箸です。親指・中指・薬指を置く位置にマークが付いており、指を正しく配置しやすい設計になっています。人差し指を通すリングにはバネが内蔵され、上のお箸を動かす動作を自然にサポートします。初めての練習時にありがちな「開閉がうまくできない」課題を補ってくれます。リングは取り外し可能で、利き手を問わず使用可能。練習が進めば通常のお箸としても使えるため、長く活用できるのが魅力です。
対象年齢：2歳～
サイズ：箸の長さ=14cm(右手用)
ケース=幅13.6×奥行6.5×高さ4.5cm
主な素材：箸・カバー・ケース=ABS樹脂
リング=シリコン樹脂
ハローキティのデザインで、子供が楽しく練習できるトレーニング用お箸です。親指・人差し指・中指を通すリングが付属し、正しい位置に指を置きやすい構造になっています。リングはソフトシリコン製で負担がかかりにくく、取り外しも可能。箸の先端は四角形ですべり止め加工があり、食材をしっかりつかめます。専用ケース付きなので外出や園での食事にも便利です。キャラクターデザインでモチベーションを高めたい家庭に向いています。
対象年齢：2歳～
サイズ：SSサイズ(16cm)、Sサイズ(18cm)
「ののじ はじめてのちゃんと箸 SS (16ｃｍ) レッド」は、シリコン製の「カプラ」と呼ばれる連結補助具が2か所に付いており、指が自然と正しい位置に配置されるように設計された練習用お箸です。力を入れると先端が自然に合い、力を抜くと先端が開く仕組みのため、無理なく正しい開閉動作を身につけられます。補助具はお箸を固定しすぎないため、最終的に通常のお箸への移行がしやすいのも利点です。16cmサイズで手が大きくなってきた子供にも扱いやすく、練習の仕上げに活用できます。
お箸を正しく持つための練習方法
お箸の持ち方は一度身につければ一生役立ちますが、間違った持ち方で慣れてしまうと修正が難しくなります。そのため、初めての練習では段階を踏んで進めることが大切です。ここでは、子供が取り組みやすいように4つのステップに分けて解説します。親御さんは焦らず、子供のペースに合わせて進めていきましょう。
STEP1：お箸1本を鉛筆のように持つ
いきなり2本を同時に扱うのは難しいため、まずは1本で練習します。親指・人差し指・中指の3点で支え、鉛筆を持つように握ります。上下に軽く動かしてみることで、指先の動きに慣れることができます。力を入れすぎると先端が安定せず、のちに2本を扱う際につかみにくくなるため、軽くリズムをつけて動かすことがコツです。
STEP2：もう1本のお箸を差し込む
1本の動きに慣れたら、持ち方を維持したままもう1本を加えます。下に差し込むお箸は、親指の付け根と薬指の側面で支え、動かさず固定します。もう1本は先ほどの3点で保持し、動きをつける役割を担います。子供が自分で差し込むのは難しいため、最初はサポートをしてあげるとスムーズです。
STEP3：上のお箸だけを動かす
お箸の基本は「下は固定、上だけを動かす」ことです。親指を支点にして、人差し指と中指で上のお箸を上下させます。この動きが安定すると、食材をつかむ準備が整います。もし難しい場合は、STEP1に戻って1本での動きを繰り返すとスムーズに習得できます。
STEP4：軽いものをつかんでみる
正しい持ち方で開閉ができるようになったら、実際に物をつかむ練習をします。最初は丸めたティッシュやスポンジなど、軽くてある程度大きさのある物を使うと扱いやすいです。慣れないうちは落としやすいため、いきなり食べ物を使うのは避けた方が良いでしょう。つかめたときの成功体験が自信につながり、子供が意欲的に練習を続けやすくなります。
お箸がうまく持てないときに役立つ練習アイテム
子供がお箸を正しく持つのに苦労している場合は、遊びや学習を通じて手先を鍛えられる練習アイテムを活用すると身につけやすくなります。お箸だけでは難しい動作も、ぬりえや豆つかみ遊びなどを取り入れることで自然と身につけやすくなります。
サイズ：20 x 230 x 300 mm;0.25 キログラム
主な素材：プラスチック, 紙
「NEWうきうきぬりえカラーワンダー パウ・パトロール」は、パウ・パトロールが描かれたぬりえセットです。専用の透明インクペンを使うため、色が紙以外につかず机や服を汚さない点が大きな特長です。お箸とペンの持ち方は似ているため、楽しく絵を描く遊びがそのまま指先の器用さや握力のトレーニングにつながります。お箸の動作がまだ難しい子供でも、遊びを通して自然に準備ができる点が魅力です。キャラクターの世界観で集中力を高めながら、練習の第一歩を踏み出せます。
対象年齢：3歳～
主な素材：ゴム, プラスチック, 紙
「マナー豆（ビーンズ） おはし de おべんきょう きかんしゃトーマス」は、きかんしゃトーマスデザインの知育玩具で、豆つかみ遊びを通じてお箸の操作を練習できます。4種類の豆が計20個入りで、付属のお箸とすべり止めキャップを使って挑戦する仕組みです。ピースの裏には数字が描かれており、数字遊び用のシートも同梱。お箸の開閉動作を繰り返す中で、指先の器用さや集中力を育てられる点が魅力です。親子で遊びながら取り組めるため、楽しみながらステップアップし、日常の食事動作につなげやすいアイテムです。
まとめ｜お箸の練習は年齢よりも発達のサインを基準に
子供がお箸を使えるようになる時期は個人差があり、一般的には5歳前後が目安ですが、3〜4歳で扱い始める子や小学校入学以降に安定する子もいます。大切なのは年齢だけで判断するのではなく、指先の器用さや「自分も使いたい」という関心を目安にすることです。
練習は最初から2本ではなく、1本を鉛筆のように持つところから始め、段階的に進めるとスムーズです。間違った持ち方で慣れてしまうと修正に時間がかかるため、最初の習慣づけが大切です。必要に応じてトレーニング用のお箸や練習アイテムを取り入れると、子供の「できた！」という体験を積みやすくなります。
親御さんは焦らずに見守りながら、家庭と園での練習を組み合わせ、子供が自分のペースで正しい持ち方を習得できるよう支えてあげましょう。
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▼参考文献
EDISONmama.“子どものお箸はいつから？開始時期とお箸の選び方～作業療法士アドバイス～”.https://edisonmama.com/information/column/post8211,（参照 2025-10-03）
EDISONmama.“サイズ別 (月齢目安)”.https://products.edisonmama.com/SHOP/200044/222525/list.html,（参照 2025-10-03）
Benesse.“【専門家】箸の持ち方の練習はいつから？ 教え方は？子どもが使いやすい箸の選び方やトレーニング箸も紹介”.https://benesse.jp/kosodate/201801/20180105-1.html,（参照 2025-10-03）
Gakken.“箸の持ち方を練習し始めるタイミングとは？ 上手な教え方のコツもご紹介”.https://www.889100.com/column/column157.html,（参照 2025-10-03）