「2歳児向けのおすすめの絵本は?」
「あいうえおは何歳から教えるべきですか?」
2歳児は言葉がぐっと増えてくる時期で、どんな絵本を選べばよいのか迷うかたもいますよね。2歳頃は発達の幅が大きいため、あいうえおへの興味が芽生えるタイミングもさまざまです。その子に合った絵本を選ぶことで、「見たもの」と「聞いたことば」が結びつきやすくなり、自然なやり取りの中で言葉への関心が広がります。まずは楽しめる形で文字に触れられる環境づくりが大切です。
この記事では、2歳に合うあいうえお絵本の選び方と、おすすめのあいうえお絵本をまとめています。子供と一緒に絵本の時間を楽しむためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
※2025年12月3日時点の情報です。
2歳に合うあいうえお絵本の選び方
2歳頃は、身近なものの名前が少しずつわかり始め、指差しで「これなに?」と興味を示すことが増える時期です。あいうえお絵本は、文字を覚える目的ではなく、絵と音のつながりを楽しむ入口として取り入れられるのが特徴です。形の面白さや絵のわかりやすさが、子供の好奇心を引き出すきっかけになります。
絵が大きくて「ひと目でわかるページ」を選ぶと楽しめる
2歳は視覚的な手がかりをもとに意味を理解するため、1ページの情報量が多すぎない絵本が向いています。イラストが大きく、シンプルに配置されている絵本は、指差ししやすく、子供の注意が向きやすい点が特徴です。文字は読めなくても、絵を見るだけで「あ、りんごだ」などと理解につながりやすくなります。
分厚くて丈夫な「めくりやすい素材」が扱いやすい
2歳はまだ細かな指の動きに個人差があるため、薄い紙よりも厚紙タイプの絵本が適しています。自分でめくれる体験は満足感につながり、興味の継続にも役立ちます。破れにくく、繰り返し遊べる丈夫さも、あいうえお絵本では重要なポイントです。
文字の形が「はっきり見えるデザイン」だと興味を持ちやすい
あいうえお絵本は、文字を覚えるためではなく「形の違いを楽しむこと」が中心になります。くっきりした太字や見やすい配置は、形への気づきを促し、自然と視線が向きやすくなります。視覚的にわかりやすいデザインが、印象に残りやすい点が魅力です。
身近なものがテーマだと理解につながりやすい
普段の生活で見ているものが登場する絵本は、子供にとって親しみやすく、内容が自然に結びつきます。「あ=あり」「く=くるま」など、身近な対象は指差しや言葉のやり取りにつながり、遊びながら概念を広げられる点が特徴です。日常とのリンクが強いほど、繰り返し手に取るきっかけになります。
2歳にぴったりのあいうえお絵本5選
あいうえお絵本は、文字を覚えるためというより、絵を見て楽しんだり形の違いに気づくきっかけになる絵本です。ここでは、2歳が手に取りやすい素材や、生活の中で見たことのある題材を扱った絵本をまとめています。どの本も絵がわかりやすく、子供が自分からめくりたくなる工夫が施されています。それぞれ特徴が異なるため、2歳児の興味や発達に合わせて選びやすい内容になっています。
対象年齢:2歳~
ページ数:48ページ
「アンパンマンのあいうえおずかん たべものあいうえお」は、子供に身近なたべものを題材にしたあいうえお図鑑です。アンパンマンのキャラクターと食べ物が一緒に描かれているため、2歳でも知っているものが視界に入りやすく、指差しや見比べをしながら楽しめる構成です。ページごとに絵が整理されているため、食べ物の名前に興味を持ち始めた時期の子供でも、場面を追いやすい点が特徴です。アンパンマンが登場することで、自分からページをめくるきっかけになりやすいのも魅力です。
「はじめての たべもの いちにち あいうえお-えいごつき」は、食べ物をテーマに「あいうえお」と英語を一緒に見ることができる絵本です。朝・昼・夜など、1日の流れの中で登場する食べ物が描かれており、2歳にとって身近な場面が多い点がわかりやすい特徴です。イラストは柔らかいタッチで描かれており、日常生活とのつながりが感じやすく、食べ物の名前に興味を持つ時期にも使いやすい構成です。英語表記も添えられているため、文字の違いを視覚的に見比べる楽しさがあります。
対象年齢:0歳~
ページ数:24ページ
「かっきくけっこ」は、詩人の谷川俊太郎さんのことばと、デザイナーの堀内誠一さんのイラストが組み合わされたシリーズの一冊です。ことばの世界を広げる絵本として位置づけられており、短い言葉と印象的な絵がページごとに展開される構成になっています。文字を覚える目的ではなく、絵の雰囲気や音の響きを楽しむことを中心とした作りが特徴です。色の使い方や線の表現が個性的で、ページをめくるたびに新しい印象を受けるため、視覚的な刺激に興味が向きやすい2歳でも楽しめます。
「いっしょにあそぼう あいうえお」は、コンドウアキさんの柔らかいタッチのイラストで、ひらがなと身近なものを一緒に楽しめる絵本です。あ〜んまでの文字が見やすい大きさで配置されており、文字のそばに関連したイラストが描かれているため、2歳でも視覚的に理解しやすい構成です。ページをめくるごとに違う絵が現れるため、指差しや見比べをしながら楽しむきっかけが生まれます。文字を覚えることが目的ではなく、言葉と絵の組み合わせを自然な流れで眺められる内容で、2歳が自分のペースで手に取りやすい絵本です。
「かたちで おぼえる あいうえお」は、ひらがなの形を視覚的にとらえやすく工夫されたデザイン絵本です。文字そのものの形を図形として楽しめるよう構成されており、曲線や直線を組み合わせた表現が特徴です。文字の読み書きが目的ではなく、まず「形の違いに気づく」段階から入りたい子供に使いやすい内容となっています。色づかいは落ち着いており、ページ全体がすっきりと整理されているため、視覚的な興味が強い2歳でも、自分のペースでゆっくり眺められる絵本です。
2歳児があいうえお絵本をもっと楽しむコツ
あいうえお絵本は、文字を覚えるよりも「絵を見て楽しむ」「形の違いに気づく」ことを中心にした遊びとして取り入れられます。2歳は身の回りのものを指差して「これなに?」と聞くことが増える時期で、絵と文字が一緒に見られる絵本は、こうしたやり取りを楽しむきっかけになります。無理に覚えさせようとせず、子供が興味を持った部分をいっしょに見つける時間を大切にすることで、日常のことばへの関心につながります。
指差しのやり取りをゆっくり楽しむ時間にする
2歳は絵の中から知っているものを探したり、気になったものを指差して大人に知らせる姿がよく見られます。絵本の中で子供が指した場所に「◯◯があるね」と言葉を添えるだけで、ことばのやり取りが自然に広がります。無理に正解を教える必要はなく、子供が興味を示した場所から話題を広げることで、絵本を通したコミュニケーションが心地よいものになります。
日常で見るものとつながりやすい絵を手がかりにする
あいうえお絵本には、りんご・くるまなど、身近で見かける題材が多く登場します。散歩中や買い物中に同じものを見つけたとき、「絵本にもあったね」と声をかけると、絵と言葉が結びつきやすくなります。絵本と生活がつながる経験は、子供にとって理解しやすく、反応を引き出すきっかけにもなるため、日常の中で自然にことばの世界が広がります。
文字の形を気づきのきっかけとして楽しむ
2歳はひらがなの読み書きはまだ難しいことが多いですが、丸い形や角ばった形に興味を持つことがあります。あいうえお絵本は、文字の形が大きく見えるため、視覚的な違いに気づきやすい点が特徴です。「まるの形だね」「この線はながいね」など形に注目したやり取りをするだけでも、記号への興味が育つきっかけになります。覚える必要はなく、形を見る経験そのものが今の時期に意味があります。
2歳のことばに関するよくある疑問Q&A
2歳は、発達の幅がとても大きい時期で、言葉の量や興味の向き方にも個人差があります。あいうえお絵本に興味を示すタイミングも子供によって異なるため、周囲と比べる必要はありません。このブロックでは、家庭でよく寄せられる質問を取り上げ、2歳の発達段階に合わせた考え方をまとめています。絵本との関わり方に迷ったときの参考になります。
Q1|2歳で「あいうえお」を覚えなくても大丈夫?
2歳はまだ文字を覚える段階ではなく、読み書きができる必要はありません。1〜2歳頃は、身近なものの名前が少しずつ増えたり、大人の言葉を理解する範囲が広がる時期です。この段階では、絵を見て指差しをしたり、簡単な言葉のやり取りが増えていくことが中心で、文字の習得は一般的な発達の流れには含まれていません。
あいうえお絵本は、文字を覚えるためではなく「絵と音を一緒に楽しむ入り口」として取り入れると、子供のペースに合わせて安心して関われます。興味が向いたときに気になるページを見たり、知っているものを指差したりと、自然な関わりがことばの発達につながります。
Q2|興味を示さないときはどうすればいい?
興味が薄いときは無理に誘う必要はありません。2歳は日によって興味の対象が大きく変わるため、絵本よりブロック遊びや戸外遊びに気持ちが向いていることもよくあります。絵本を棚に置いておくだけでも、自分のタイミングで手に取るきっかけが生まれます。生活の中で見かけた物が絵本に登場すると興味が出やすいため、散歩や買い物中に自然な会話としてつなげる方法も有効です。
Q3|どのくらいの頻度で読めばいい?
あいうえお絵本は「毎日○分」と決める必要はありません。2歳は集中時間が短いため、数ページだけ楽しむ日があっても問題ありません。遊びの一部として触れるくらいがちょうどよく、日常生活の中で自然に視界に入るだけでも十分です。気が向いたときに本人が開ける環境があると、負担なく続けられます。
Q4|家庭でどんな声かけをするとよい?
2歳は絵を指差したり、名前をまねしたりする姿が増える時期です。「◯◯あったね」「おんなじだね」など、気づきを共有するだけで十分です。文字を覚えさせようとして「これは何の文字?」と問いかけると負担になりやすいため、興味を持った部分から自然に会話を広げていく姿勢が安心につながります。
まとめ|2歳に合うあいうえお絵本でゆっくり言葉の世界を広げよう
2歳は、身近なものに名前があることへ興味が向き始める時期で、指差しや簡単な言葉のやり取りが増えていきます。あいうえお絵本は、文字を覚えるためではなく、絵と文字の形を一緒に眺めながら「気になるものを見つける体験」を楽しむ入り口として役立ちます。内容がわかりやすく、生活に登場するものが描かれている絵本は、日常とのつながりを感じやすく、子供のペースで関わることができます。
本の構成やイラストの見やすさは作品ごとに異なるため、子供が好きなテーマや興味が向く絵柄を選ぶことが大切です。無理に覚えさせるのではなく、気になったページを一緒にめくりながら、自然なやり取りを楽しむ時間が、ことばへの関心につながります。
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参考文献
北海道ひまわりの北竜町 明るい農法.“発育・発達の様子 【発達の目安】”.http://www.town.hokuryu.hokkaido.jp/pdf/sukusuku/5.pdf,(参照 2025-12-03)


