「赤ちゃんって、いつまでねんね期なの？」
そう疑問に思った経験はありませんか？寝てばかりの時期から、少しずつ動きが出てくる変化の中で、「そろそろ成長のサインなのかも」と感じる保護者の方もいるでしょう。しかし、周囲と比べて「うちの子は遅いのでは？」と不安になる場面もありますよね。
この記事では、ねんね期の定義や期間、卒業のサイン、家庭でできるサポートについてわかりやすく解説します。成長に寄り添うためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。
※2025年7月9日時点の情報です。
ねんね期とは？基本的な定義と特徴
赤ちゃんの発達にはさまざまな段階がありますが、その中でも「ねんね期」は最初の大切な時期です。ねんね期とは、基本的に赤ちゃんが仰向けで寝た姿勢のまま過ごす期間を指し、生後すぐから始まります。外部からの刺激には少しずつ反応を示しますが、自分の意志で体勢を大きく変えることはまだ難しい状態です。
ねんね期の赤ちゃんの生活リズムと特徴
ねんね期の赤ちゃんは、一日の大半を寝て過ごします。特に新生児期は、1日に16～20時間ほど睡眠をとるのが一般的です。眠っていない時間も、ほとんどを仰向けで過ごし、自分で動くことはほとんどありません。視力や聴覚は未発達ですが、徐々に音や光に反応しはじめ、保護者の声や顔に関心を向けるようになります。
ねんね期に見られる身体の特徴
体の発達としては、筋力がまだ弱く、首がすわっていないのが特徴です。手足をばたつかせる動きは見られるものの、移動には至りません。この時期は、手足を自由に動かすことで、自分の身体の存在を感じ取る感覚も育っています。ねんね期は、徐々に運動の準備をしていく重要な期間といえるでしょう。
ねんね期はいつまで続くのか？
ねんね期がいつまで続くのかは、赤ちゃんの個人差によって変わりますが、目安としては生後4〜7か月頃に終わることが多いとされています。この時期になると、赤ちゃんは少しずつ自分で体を動かすようになり、寝返りを始めたり、うつ伏せの姿勢を取る時間が増えてきます。こうした変化が見られると、ねんね期の終わりが近づいているサインといえるでしょう。
月齢別の発達の目安
生後1〜2か月頃は、まだ筋力が十分に育っていないため、仰向けの姿勢が中心です。3か月を過ぎると、少しずつ首がすわり始め、手足の動きが活発になります。4〜5か月頃になると、うつ伏せで頭を持ち上げたり、寝返りを試みる様子が見られるようになります。これらの動きが安定してくると、ねんね期は卒業段階に入ったと考えられます。
過剰に気にしすぎず個人差への配慮が大切
あかちゃんの成長スピードには個人差があるため、「◯か月になったのに寝返りしない」といった不安を感じる必要はありません。早い子では生後3か月で寝返りを始める一方で、6〜7か月でようやく動きが出てくる子もいます。あくまで月齢は目安であり、焦らずに赤ちゃんのペースを尊重することが大切です。
ねんね期の終わりに見られるサイン
ねんね期の終わりは、赤ちゃんの行動や反応に現れる変化から読み取ることができます。特に、寝返りや体のひねりなど、自発的な動きが増えてくると、ねんね期は卒業に近づいています。保護者がこうしたサインを見逃さずに気づくことで、次の発達ステップへの準備がしやすくなります。
寝返りを始める
もっとも分かりやすいサインが「寝返り」です。仰向けの姿勢から横向き、さらにうつ伏せの姿勢に自分で変えられるようになると、ねんね期から次の運動段階に入ったと考えられます。寝返りは早い子で生後3〜4か月頃、遅い場合は6か月を過ぎてから見られることもあります。
長時間仰向けを嫌がるようになる
ねんね期の終わりが近づくと、赤ちゃんは仰向けでいることに飽きたり、不快感を示すようになります。手足をバタつかせて動こうとしたり、うつ伏せにしてあげると落ち着く様子があれば、体を自分で動かしたい気持ちの表れです。
手足の動きがより大きく、しっかりしてくる
ねんね期の赤ちゃんは、やがて自分の手足を意図的に動かすようになります。手を目の前に持ってきて見つめたり、足を使ってマットを蹴ったりする様子が見られたら、筋肉や感覚の発達が進んでいる証拠です。
ねんね期から次のステップへの移行をどう支えるか
赤ちゃんがねんね期を卒業しようとするタイミングは、成長にとって大きな転機です。この時期に適切な関わり方や環境づくりを行うことで、寝返りやズリバイといった次の発達段階をスムーズに迎えることができます。無理に動きを促すのではなく、赤ちゃん自身の意欲を引き出すようなサポートが大切です。
赤ちゃんの好奇心を引き出す関わり方
赤ちゃんが自分から体を動かしたくなるよう、声をかけたり、手の届く範囲におもちゃを置いたりすることで興味を引くことができます。保護者の顔を見ながら声をかけることで、視線の移動や反応を引き出し、動きへの意欲も高まります。赤ちゃんが自ら動こうとするタイミングを逃さずに、さりげなく背中を支えるなどのサポートを行いましょう。
安全で自由なスペースを確保する
ねんね期を終えた赤ちゃんは、動く範囲が一気に広がります。そのため、厚手のプレイマットや布団などで安全な床環境を整えておくことが重要です。柔らかすぎるマットは体勢が安定しにくいため、ある程度の硬さがあるものを選びましょう。周囲にぶつかる物や転倒しやすい家具がないかも事前に確認しておくと安心です。
焦らず見守ることが何より大切
周囲の赤ちゃんと比べて動き出す時期が遅いと、不安になることもあるかもしれません。しかし、発達には個人差があり、それぞれのペースで進んでいくのが自然です。赤ちゃんが興味を持って体を動かすまでの時間を尊重し、見守る姿勢が大切です。必要以上に「動かそう」と働きかけるのではなく、赤ちゃんの内面から出てくる意欲を待ちましょう。
ねんね期が長いと感じたときに気をつけたいこと
赤ちゃんがなかなか寝返りをしない、うつ伏せを嫌がるなど、ねんね期が長く続いているように感じる場合、保護者は「何か発達に遅れがあるのでは」と不安になることもあるでしょう。しかし、まずは赤ちゃんの様子を丁寧に観察し、必要な対応を冷静に判断することが大切です。
動きの変化が見られない場合の目安
一般的には、生後6〜7か月頃までに寝返りやうつ伏せへの移行が始まります。もしこの時期を過ぎても、自分で姿勢を変えようとする様子がまったく見られない場合や、筋肉の張りが強すぎる・弱すぎると感じる場合は、一度小児科や保健師に相談してみるとよいでしょう。定期健診のタイミングで質問するのもひとつの方法です。
家庭でできる観察ポイント
不安を感じたときには、赤ちゃんの次のような点をチェックしてみましょう。
- 仰向け時に手足を活発に動かしているか
- 声や音に反応しているか
- うつ伏せにすると首を持ち上げようとするか
これらの動きが見られていれば、発達は進んでいる途中である可能性が高いです。動き出すまでに時間がかかる子も多く、「まだ動かない＝発達が遅れている」とは限りません。
必要以上に不安にならないことが大切
ねんね期が長く感じられても、あくまで赤ちゃん自身の発達リズムを尊重する姿勢が大切です。情報に過敏になりすぎず、赤ちゃんの「いま」をしっかり見つめることで、不必要な不安を減らすことができます。保護者の安心した関わりが、赤ちゃんの成長にも良い影響を与えます。
まとめ｜ねんね期の成長を正しく理解して見守ろう
ねんね期は、赤ちゃんが自分の体に少しずつ慣れ、外の世界との関わりを始める重要な時期です。「いつまで続くのか」「他の子と比べて遅れていないか」といった不安を抱えることもあるかもしれませんが、発達には個人差があります。寝返りや手足の動きなど、赤ちゃんが少しずつ見せる変化を丁寧に見守ることで、次のステップへの移行もスムーズになります。
また、ねんね期が長く感じられる場合も、焦らず赤ちゃんの様子を観察しながら関わりましょう。必要であれば小児科や地域の相談窓口を活用することで、不安の軽減にもつながります。大切なのは、赤ちゃんの「いま」の姿を肯定的に受け止め、ゆるやかな変化を支えていく姿勢です。
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▼参考文献
北海道ひまわりの北竜町.“発育・発達の様子 【発達の目安】”.http://www.town.hokuryu.hokkaido.jp/pdf/sukusuku/5.pdf,（参照 2025-07-09）
unicharm.“ねんねの頃の赤ちゃんの身体の状態とお世話の仕方は？”.https://jp.moony.com/ja/tips/baby/childcare/development-body/bm0028.html,（参照 2025-07-09）