「子供の指しゃぶりは愛情不足のサインなの?」と、不安になるママ・パパもいますよね。年齢が上がっても続いていると、「いつまで続くの?」「やめさせたほうがいいの?」と心配になるものです。しかし、指しゃぶりは発達の一環として見られることも多く、指しゃぶりだけで愛情不足とは判断できません。
この記事では、指しゃぶりと愛情不足の関係を整理しながら、0〜6歳までの発達の特徴と見守り方を解説します。不安を落ち着いて考えるための材料として、ぜひ、参考にしてください。
※2026年2月12日時点の情報です。
指しゃぶり=愛情不足は本当?
指しゃぶりが続いていると、「愛情不足なのでは?」「いつまで続くの?」「やめさせるべき?」と不安になりますよね。特に4歳、5歳、6歳になっても見られると、発達に問題があるのではないかと心配になることもあります。ここではまず、子供の指しゃぶりと愛情不足の関係について整理します。
結論:指しゃぶりだけで愛情不足とは判断できない
子供の指しゃぶりは、多くの場合、発達の流れの中で見られる行動です。乳児期は吸う動きそのものが発達の一部であり、授乳に必要な反射とも関係しています。この時期の指しゃぶりは、生理的な行動として説明できます。
幼児期になると意味が少し変わり、眠いときや不安を感じたときなどに見られることがあります。これは気持ちを落ち着けるための自己調整行動と考えられています。自分の感情をうまく言葉にできない年齢では、体の動きで安心を得ようとすることは珍しくありません。
指しゃぶりがあるという理由だけで、愛情不足と結びつける根拠はありません。家庭環境が安定していても見られることはあります。大切なのは、行動そのものよりも頻度や場面、ほかの発達の様子をあわせて見ることです。
なぜ「愛情不足」と言われやすいのか
指しゃぶりは目につきやすく、周囲からも指摘されやすい行動です。そのため原因を一つにまとめて説明しようとして、「愛情不足」という言葉が使われることがあります。しかし、子供の行動は単一の理由で決まるものではありません。
例えば、疲れがたまっているときや環境が変わったとき、一時的に頻度が増えることがあります。また、就寝前の習慣として続いているケースもあります。こうした背景を考えずに、行動だけで判断することは適切ではありません。
まずは「愛情が足りないのかもしれない」と思い詰めるのではなく、発達の段階と生活の状況を整理することが重要です。それが不安を和らげる第一歩になります。
【年齢別】指しゃぶりの意味と発達の関係(0〜6歳)
指しゃぶりは年齢によって意味が変わります。「何歳までなら自然なのか」「6歳でも続いていると問題なのか」と不安になることもあるでしょう。ここでは、0歳から6歳までの発達段階に沿って、指しゃぶりの特徴と考え方を整理します。
0〜1歳:吸う動きは発達の一部
0〜1歳の指しゃぶりは、生まれつき備わっている「吸う力」と関係しています。赤ちゃんはおっぱいやミルクを飲むために、本能的に吸う動きをします。この吸う動きは成長に必要な働きであり、この時期に見られる指しゃぶりは生理的な行動と考えられます。
また、赤ちゃんは口を通してさまざまな感覚を学びます。指をなめたり吸ったりすることは、自分の体の存在を確かめる過程でもあります。これは感覚の発達と結びついた自然な行動です。
この段階では「やめさせるべきか」と考える必要はありません。愛情不足と関連づける根拠もなく、発達の一部として落ち着いて関わりましょう。
2〜3歳:安心するための自己調整行動
2〜3歳になると、言葉や感情の発達が進みます。その一方で、自分の思い通りにならない場面が増え、戸惑いや不安を感じる経験も多くなります。この時期の指しゃぶりは、気持ちを落ち着けるための自己調整行動として見られることがあります。
眠いときや緊張したあと、退屈な時間に指を口に運ぶことが増える場合は、安心を求めているサインと考えられます。頻度だけで判断せず、生活リズムや日中の様子とあわせて見ることが重要です。
この年齢では、徐々に言葉で気持ちを表現できるようになるため、成長とともに自然に減っていくケースも多く見られます。
4〜5歳:集団生活の影響で一時的に増えることも
4〜5歳は集団生活が安定し始める時期ですが、同時に社会性が大きく伸びる段階でもあります。新しい挑戦や人間関係の中で緊張を感じることが増えると、安心できる行動として指しゃぶりが見られることがあります。
この年齢になると、日中は控えられても、就寝前や疲れているときにだけ見られるケースが多くなります。頻度が徐々に減少している場合は、発達の流れの中で自然に卒業へ向かっている可能性があります。
一方で、強い不安や生活の大きな変化があった場合には、一時的に増えることもあります。状況を踏まえて判断する視点が大切です。
6歳前後:意識して減らせるようになる時期
6歳前後になると、自分の行動を客観的に意識する力が育ちます。小学校入学を控えた環境変化の中で緊張が強いと、一時的に指しゃぶりが見られることがありますが、多くの場合は自分で控えられるようになっていきます。
6歳で指しゃぶりがあるからといって、直ちに愛情不足と判断することはできません。ただし、頻度が高く歯並びへの影響が心配な場合や、皮膚トラブルがある場合は、小児科や小児歯科に相談することもひとつの選択肢です。
年齢だけで判断するのではなく、発達全体の様子とあわせて考えることが重要です。
指しゃぶりを見守るときに意識したい3つの視点
無理にやめさせないことは大切ですが、「何もしなくていいの?」と不安になることもありますよね。ここでは、見守る際に意識したいポイントを整理します。
卒業のタイミングは「年齢」だけで決めない
指しゃぶりは3歳頃までに自然と減ることが多いとされていますが、その後も続くことは珍しくありません。大切なのは「何歳か」よりも、「どのくらいの頻度で、どんな場面で出ているか」を見ることです。
例えば、日中は見られず就寝前だけに限定されている場合は、安心のための習慣として残っている可能性があります。一方で、日中も長時間続いている場合は、疲れや不安が強くないかを確認する視点が必要です。
年齢だけで判断せず、頻度や状況の変化を見ることが大切です。
やめるきっかけは「禁止」より「置き換え」
突然「今日からやめよう」と決めても、うまくいかないことがあります。指しゃぶりには落ち着く役割があるため、代わりになる行動がないと我慢が難しくなるからです。
眠る前に手をつなぐ時間をつくる、クッションやぬいぐるみを抱いて寝る習慣をつくるなど、安心できる方法を増やすことで自然に回数が減ることがあります。
また、手を使う遊びを増やすことも一つの方法です。ブロック遊びやお絵描きなど、指先を使う活動が増えると、無意識に口へ運ぶ時間が減ることもあります。
体への影響が気になるときは早めに確認
4歳以降も頻度が高い場合は、歯並びやかみ合わせへの影響が心配になることがあります。特に前歯のかみ合わせが開いた状態が続くと、専門的な確認が必要になる場合があります。
ただし、すべての指しゃぶりが歯に影響するわけではありません。短時間であったり、徐々に減っている場合は過度に心配する必要はありません。
気になる変化がある場合は、小児歯科などで相談するという選択肢があります。早めに確認することで、必要以上に不安を抱えずに済みます。
指しゃぶりを無理にやめさせるとどうなる?
「このままではいけないのでは」と思い、つい強く注意してしまうこともあります。しかし、やめさせ方によっては逆効果になる場合もあります。ここでは、避けたい対応とその理由を整理します。
叱る・恥ずかしがらせる対応は逆効果になることがある
「もう赤ちゃんじゃないでしょ」「外ではやめなさい」と強く言われると、子供は恥ずかしさや緊張を感じます。特に人前で注意されると、自尊心が傷つく可能性があります。
指しゃぶりが安心のための行動である場合、否定されることで落ち着く手段を失い、不安が強まることがあります。その結果、見えないところで頻度が増えたり、別の行動として表れたりすることもあります。
行動だけを止めようとするのではなく、どんな場面で増えているのかを観察する視点が重要です。背景を理解しないまま叱ることは、解決につながりにくいと言えます。
無理に我慢させるとストレスが強まることもある
「今すぐやめなさい」と繰り返し制止すると、子供は自分の気持ちを処理する手段を失います。特に疲れているときや緊張が続いているときに強く止めると、ストレスが高まる可能性があります。
また、強制的にやめさせようとすると、指しゃぶりが「隠れてする行動」に変わることもあります。これは問題が解決したわけではありません。
多くの子供は成長とともに頻度が減少します。焦ってやめさせるよりも、落ち着いて関わり方を見直すほうが、結果的に自然な卒業につながるケースが多く見られます。
こんな場合は相談も視野に入れる
指しゃぶりの多くは成長の過程で見られる自然な行動です。ただし、状況によっては専門家に確認したほうがよい場合もあります。ここでは、目安となるポイントを整理します。
6歳以降も日中に頻繁に見られる場合
小学校入学後も日中を含めて頻繁に続いている場合は、一度様子を整理してみるとよいでしょう。年齢が上がるにつれて、自分で行動を意識し調整する力が育つため、多くは徐々に減っていきます。
それでも日常的に長時間続いている場合は、不安や緊張が強くなっていないかを確認します。例えば、新しい環境に適応する途中である、強いストレスを感じている様子があるなど、背景に目を向けることが重要です。
行動だけを問題視するのではなく、生活全体を見直したうえで必要に応じて小児科などに相談できます。
歯並びやかみ合わせに変化がある場合
指しゃぶりが長期間続くと、前歯のかみ合わせが開く状態や、歯が前に出る状態につながることがあります。特に4〜6歳頃は乳歯のかみ合わせが安定してくる時期のため、変化が気になる場合は確認が必要です。
小児歯科では、現在のかみ合わせの状態や今後の影響について説明を受けられます。すぐに治療が必要になるケースばかりではありませんが、現状を把握することで安心につながります。
見た目の変化だけでなく、発音がしにくそう、食べにくそうといった様子がある場合も相談の目安になります。
指の皮膚トラブルや生活への影響がある場合
指の皮膚が赤くなっている、ひび割れがある、たこができているなどの変化がある場合は、長時間続いている可能性があります。皮膚科や小児科で状態を確認できます。
また、遊びや会話よりも指しゃぶりが優先されている、外出時も常に口に指があるなど、生活に影響が出ている場合も背景を丁寧に見る必要があります。
ただし、一時的な増加や特定の場面だけの行動であれば、すぐに受診が必要とは限りません。全体の発達や生活の様子を踏まえ、気になる変化が続く場合に相談を検討します。
まとめ|子供の指しゃぶりは愛情不足とは限らない
子供の指しゃぶりは、成長の過程で見られる自然な行動です。年齢や場面によって意味は変わり、多くの場合は安心や気持ちの調整と関係しています。
大切なのは、年齢だけで判断せず、頻度や場面、生活全体の様子をあわせて見ることです。無理にやめさせるのではなく、安心できる環境を整えながら見守る姿勢が、結果的に自然な卒業につながります。
4〜6歳以降も日中頻繁に続く場合や、歯並び・指の状態に変化がある場合は、小児科や小児歯科で確認する方法もあります。気になる変化が続くときに相談するという考え方で十分です。
「愛情不足かもしれない」と思い詰める必要はありません。行動の背景を理解し、落ち着いて関わることが子供の安心につながります。
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▼参考文献
“たまひよ”,“【小児科医に聞く】これって愛情不足? 赤ちゃんの指しゃぶりを減らす方法”,https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=24300, (2026年2月12日)
“一般社団法人 浦安市歯科医師会”,“お子様の指しゃぶりに関して”,https://urayasu-dental.or.jp/archives/219, (2026年2月12日)
“あんよマガジン”,“子どもの指しゃぶりはいつまで?歯並びへの影響や無理のないやめ方を徹底解説”,https://www.annyo.jp/magazine/kids-thumb-sucking/, (2026年2月12日)
“小児科オンラインジャーナル”,“年齢に応じた指しゃぶりの考え方”,https://journal.syounika.jp/2021/01/25/finger_sucking/, (2026年2月12日)
